「新年を迎える」にあたり(2015/01/05)
まずは新年おめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
「時間よ、止まれ」と叫びたくなりますが、世界も日本もあらゆるところであらゆるものが、その動きを速めています。日本の医療制度改革もその例外ではありません。ただ今年は診療報酬改定の年でもなく、また消費税の10%への増税も延期されましたので、病院としては次年度以降の諸改革に柔軟に力強く対応できるように、院内を整備できる年だと考えることもできます。
南風病院の当面の目標は「急性期病院として、高度で質の高い医療のできる病院」と位置づけたいと思います。市内にはきらびやかな外見の病院が続々登場していますが、当院はそのような風潮を追うことなく、県民に高度で質の高い医療を提供できる病院として、地道な努力を重ねていきたい、それでも先進医療やがんの治療機器など日常診療に必要とされるものについては、優先的に投資していくつもりです。
さて平成26年4月にはDPCⅡ群の認定を受けました。また特定領域がん診療連携拠点病院指定に向けて、県の推薦もいただくことができました。昨年年初に掲げた行動指針である外来機能の見直し(再来患者の逆紹介の推進)、退院支援の充実、急性期医療体制の再構築(消化器系疾患では、24時間365日、救急患者を断らない)なども着実にその成果を挙げつつあります。特記すべきこととして、消化器病センターでの改革も大きな転換点だったと思います。それぞれの部門で「たまった澱(おり)」をきれいにして、スリムな筋肉体質になる努力が求められます。そのためには「現場が勇気とやる気を出して、地道な努力を日々重ねること」以外にないように思います。そしてもう一つお願いしたいことが、各部署で、次代を担う人材をぜひとも育てる努力をして欲しいと願っています。
人生には予測できないことが起こりますので、明日のことは誰もわかりません。いいことも、悪いことも、いろいろな経験をすることになります。ただその時に、私たちがどのような姿勢で受け止め、どのように対応していくかで、その後の人生は大きく変わっていくものと思います。「失意泰然、得意淡然」という言葉があります。いいことがあったときには有頂天になることなく淡然と慎ましく受け止め、悪いことの時には、焦らずに落ち着いて次のチャンスの到来を静かに待つことです。「まあ、どうにかなるわ」と、前向きに楽観的に考えた方がいいこともあります。
また医師生活も長くなりますと、忘れられない印象に残る患者さんがいるものです。平成10年に筋ジストロフィーで亡くなった轟木敏秀君もその一人でした。彼の言葉で忘れられないのは「一生懸命に生きる」というものでした。私たちは、がんや難病などで不治の病と宣告されたときどのように生きていけばいいのか、彼は「一日一日を、一生懸命に生きる」という言葉で表現していました。今や死語になりつつある言葉ですが、日本人は「一生懸命に努力する」以外に、景気の回復や財政赤字の解消などの難局は乗り越えられないように思います。
これからの一年、みんなで力を合わせて、患者さんが、そして病院で働くすべての人が「希望の持てる病院」になれるように頑張りましょう。
「時間よ、止まれ」と叫びたくなりますが、世界も日本もあらゆるところであらゆるものが、その動きを速めています。日本の医療制度改革もその例外ではありません。ただ今年は診療報酬改定の年でもなく、また消費税の10%への増税も延期されましたので、病院としては次年度以降の諸改革に柔軟に力強く対応できるように、院内を整備できる年だと考えることもできます。
南風病院の当面の目標は「急性期病院として、高度で質の高い医療のできる病院」と位置づけたいと思います。市内にはきらびやかな外見の病院が続々登場していますが、当院はそのような風潮を追うことなく、県民に高度で質の高い医療を提供できる病院として、地道な努力を重ねていきたい、それでも先進医療やがんの治療機器など日常診療に必要とされるものについては、優先的に投資していくつもりです。
さて平成26年4月にはDPCⅡ群の認定を受けました。また特定領域がん診療連携拠点病院指定に向けて、県の推薦もいただくことができました。昨年年初に掲げた行動指針である外来機能の見直し(再来患者の逆紹介の推進)、退院支援の充実、急性期医療体制の再構築(消化器系疾患では、24時間365日、救急患者を断らない)なども着実にその成果を挙げつつあります。特記すべきこととして、消化器病センターでの改革も大きな転換点だったと思います。それぞれの部門で「たまった澱(おり)」をきれいにして、スリムな筋肉体質になる努力が求められます。そのためには「現場が勇気とやる気を出して、地道な努力を日々重ねること」以外にないように思います。そしてもう一つお願いしたいことが、各部署で、次代を担う人材をぜひとも育てる努力をして欲しいと願っています。
人生には予測できないことが起こりますので、明日のことは誰もわかりません。いいことも、悪いことも、いろいろな経験をすることになります。ただその時に、私たちがどのような姿勢で受け止め、どのように対応していくかで、その後の人生は大きく変わっていくものと思います。「失意泰然、得意淡然」という言葉があります。いいことがあったときには有頂天になることなく淡然と慎ましく受け止め、悪いことの時には、焦らずに落ち着いて次のチャンスの到来を静かに待つことです。「まあ、どうにかなるわ」と、前向きに楽観的に考えた方がいいこともあります。
また医師生活も長くなりますと、忘れられない印象に残る患者さんがいるものです。平成10年に筋ジストロフィーで亡くなった轟木敏秀君もその一人でした。彼の言葉で忘れられないのは「一生懸命に生きる」というものでした。私たちは、がんや難病などで不治の病と宣告されたときどのように生きていけばいいのか、彼は「一日一日を、一生懸命に生きる」という言葉で表現していました。今や死語になりつつある言葉ですが、日本人は「一生懸命に努力する」以外に、景気の回復や財政赤字の解消などの難局は乗り越えられないように思います。
これからの一年、みんなで力を合わせて、患者さんが、そして病院で働くすべての人が「希望の持てる病院」になれるように頑張りましょう。