シンプル・ライフ(2015/02/06)
ヤンキースをフリーエージェントとなりその去就が注目されていたイチロー選手が、ナショナルリーグ東部地区のマイアミ・マーリンズと1年契約で合意したという。
もう数年前になるが、まだイチロー選手が安打製造機としてその名をはせていた時期のテレビ番組で、徹底した「シンプルライフ」へのこだわりについて語っていたことがある。
彼は毎日の食事(朝はカレー)、球場への道など全て同じようにしている。ベンチから出てウェイティングサークルに入りそして打席にはいる時も、ピッチャーの投げる球に立ち向かうまでいつも同じ動作を繰り返している。
彼がいつ頃からこのようなスタイルを踏襲するようになったのかは知らない。きっと健康を維持し好不調の波を減らすには、このスタイルがもっとも適していることを経験を通して会得したものと思う。
大打者イチローの生活スタイルと私の生活習慣を比較することは、大変なはばかりがあるが、私も毎日の生活スタイルはできるだけ変えないようにしている。本当のところは面倒くさがり屋で連続した生活スタイルが、何も考えずに行動できるから都合がいいというだけのことであるが。
朝起きる時間、新聞を読みながら朝食をする時間、家を出る時間、院内ランを発信する時間、ラジオ体操をする時間、コーヒーを飲む時間などほとんど5分のずれもない生活を続けてきた。南九州病院と南風病院では車に乗っている時間が30分と5分の違い、また家から歩いて病院までは15分ほどかかるので、その辺りの多少の時間の違いは生まれてくる。
そうすることで自らの体調の小さな異変にも、早く気付くことができるのではないかと考えている。もちろんこのような生活スタイルが可能になったのは管理職になってからで、入院患者を持ったり当直業務が入ると、そういう訳にはいかなくなる。
これも大きな飛躍だと思うのだが、「小さな異変に早く気付く」ということでは、「看護はタペストリー」だということにも通じるように思う。「タペストリー」とは日本語に訳すと「つづれにしき(さまざまな模様を織り込んだ錦)」で、人の手で丹念に一本ずつ織り上げる織物のことで、「ライフサポート~最前線に立つ3人のナース~(日本看護協会出版会)」という本の中にも頻回に出てくる言葉である。
著者は看護の役割とは、「高度に発展した医療技術による危険から患者を守り、患者が病気や現代の複雑なシステムの中でもうまくやっていけるように、ケアのタペストリーを織り上げていく」のが看護の仕事であるといっている。看護という仕事は、「患者の食事や排泄、入浴、移動などの日常生活の単純にみえる繰り返しの援助ですが、この援助こそがタペストリーを織り上げていくときの一本一本の織り糸である」。「そんな日常での鋭い観察があってはじめて患者のベースラインを把握できて、ちょっとした患者の変化に気づき、重大な結果を事前に予測できるのである」と。
健康な生活とは、健康な状態が昨日と変わらないことを意味する。ベッドサイドでの異変を一番早くキャッチできるのは看護師の細やかな観察力に依ることが多い。そのような看護を期待したいが、7:1に追われ、記録に追われる現在の看護では、これはなかなか難しいことだと思う。
もう数年前になるが、まだイチロー選手が安打製造機としてその名をはせていた時期のテレビ番組で、徹底した「シンプルライフ」へのこだわりについて語っていたことがある。
彼は毎日の食事(朝はカレー)、球場への道など全て同じようにしている。ベンチから出てウェイティングサークルに入りそして打席にはいる時も、ピッチャーの投げる球に立ち向かうまでいつも同じ動作を繰り返している。
彼がいつ頃からこのようなスタイルを踏襲するようになったのかは知らない。きっと健康を維持し好不調の波を減らすには、このスタイルがもっとも適していることを経験を通して会得したものと思う。
大打者イチローの生活スタイルと私の生活習慣を比較することは、大変なはばかりがあるが、私も毎日の生活スタイルはできるだけ変えないようにしている。本当のところは面倒くさがり屋で連続した生活スタイルが、何も考えずに行動できるから都合がいいというだけのことであるが。
朝起きる時間、新聞を読みながら朝食をする時間、家を出る時間、院内ランを発信する時間、ラジオ体操をする時間、コーヒーを飲む時間などほとんど5分のずれもない生活を続けてきた。南九州病院と南風病院では車に乗っている時間が30分と5分の違い、また家から歩いて病院までは15分ほどかかるので、その辺りの多少の時間の違いは生まれてくる。
そうすることで自らの体調の小さな異変にも、早く気付くことができるのではないかと考えている。もちろんこのような生活スタイルが可能になったのは管理職になってからで、入院患者を持ったり当直業務が入ると、そういう訳にはいかなくなる。
これも大きな飛躍だと思うのだが、「小さな異変に早く気付く」ということでは、「看護はタペストリー」だということにも通じるように思う。「タペストリー」とは日本語に訳すと「つづれにしき(さまざまな模様を織り込んだ錦)」で、人の手で丹念に一本ずつ織り上げる織物のことで、「ライフサポート~最前線に立つ3人のナース~(日本看護協会出版会)」という本の中にも頻回に出てくる言葉である。
著者は看護の役割とは、「高度に発展した医療技術による危険から患者を守り、患者が病気や現代の複雑なシステムの中でもうまくやっていけるように、ケアのタペストリーを織り上げていく」のが看護の仕事であるといっている。看護という仕事は、「患者の食事や排泄、入浴、移動などの日常生活の単純にみえる繰り返しの援助ですが、この援助こそがタペストリーを織り上げていくときの一本一本の織り糸である」。「そんな日常での鋭い観察があってはじめて患者のベースラインを把握できて、ちょっとした患者の変化に気づき、重大な結果を事前に予測できるのである」と。
健康な生活とは、健康な状態が昨日と変わらないことを意味する。ベッドサイドでの異変を一番早くキャッチできるのは看護師の細やかな観察力に依ることが多い。そのような看護を期待したいが、7:1に追われ、記録に追われる現在の看護では、これはなかなか難しいことだと思う。
