中村彰吾氏に聞く(2)(2015/04/28)
(私のコメント)
まず「敵」を知る上でも、社会情勢や医療環境などの外部環境の分析は必須である。どこの病院でも同じであるが、医療費抑制のために平均在院日数の短縮は至上命題となっている。ただ当院の状況と全く同じで、在院日数を減らすと稼働率も低下する。でもできる限りこの二兎を追う努力をしなければ、経営はよくならない。そのためには、新入院患者数と救急患者数の増加が大切となる。
今後の病院経営では、収入面での増収は限定的なので、支出の抑制は必至となる。無駄を抑える努力をみんなにお願いしたい。鹿児島大学病院では13億円の赤字を受けて、これをいい機会ととらえて鉛筆一本から経費の節減に努め、カラーコピーはすべて禁止だという。当院もこのような「精神」を見習おうではないか。「櫂より始めよ」と言われているが、電気の消し忘れ、学会出張などは安いパック旅行でお願いしたい。とはいえ、人件費には手をつけることなく、可能な限り職員の給料は増やしていきたい。
また必要な部分には、投資していかなければならない。一定の稼働率を確保するためには、年末年始や大型連休中の患者確保策にも努力したい。休み中は「もの」は遊んでいるわけで、どうにかならないものかと思う。理事長は土曜日を平常勤務にできないものかとよく言われる。各科で少ない人数をうまくやり繰りして、そのような方向に持っていけたらいいのだが。
医師への一斉メール、当院の場合には院内メールを開いてもらうことが一番手っ取り早い。医師には、一日に一度は是非とも院内メールを開いて、その日の患者数や平均在院日数、重症度指標などを把握して欲しいとお願いしている。ついでに私の「前院長雑感」にも目を通していただければ、なお有難い。
私自身も若いころは、医師が病院経営で「銭金(ぜにかね)ばかり考える」ことに反発していたものだが、健全な経営がなければいい病院にはなりえない。特に私たちの病院は民間病院であり、病院の将来は自己努力で、自分たちで考えなければ誰も助けてくれない。一人一人が経営者のつもりで考えてほしい。 ★ 外部環境の変化を考えながら、病床機能報告制度への対応は?
第6次医療法改正では、DPCデータとナショナルデータベースを用いて、病床機能報告制度による病床区分を行うことになっている。この地域の医療状況では、大学病院(帝京や日大)や大病院(練馬総合や板橋中央)が、半径2~3キロ以内にひしめいている。長寿医療センターは当初「高度急性期」でやれるかという懸念があったが、もともと重装備で職員を多く配置している。療養型病床や回復期リハへの転換も考えたが、最終的には「高齢者に特化した高度急性期でいこう」という方針に決めた。結果的にはこの方針で乗り切れたということになる。
やったこと
① 専門性をより高めるため、各診療科の疾患ベスト5を挙げてもらい、それらの疾患に重点化し、そこに資源(設備や人材)を投入した。
② 自院のポジショニングを明らかにし、地域での連携を強める。
(私のコメント)
この状況も当院にも参考になる。当院の場合にも人、物とも比較的重装備を行ってきたので、できうる限り(高度)急性期病院として社会に貢献したいと考えている。ただ来年の診療報酬改定で看護必要度などの指標が15%から大きく上がったり、平均在院日数が極端に短くなると、一部亜急性期病棟も考慮しなければならなくなる可能性もある。
また今までのような「何でも売ります」のデパートのような経営ではうまくいかないことはわかっているので、専門性をより高め、特徴のある診療内容に特化していく必要がある。各診療科別の、疾患ベスト5を挙げるというのは面白いアイデアである。
当院は今後急性期医療を担っていくことにしているが、地域との連携は欠かせない。紹介してもらうこと、そして退院可能な患者の受け入れをしていただくことの双方である。
まず「敵」を知る上でも、社会情勢や医療環境などの外部環境の分析は必須である。どこの病院でも同じであるが、医療費抑制のために平均在院日数の短縮は至上命題となっている。ただ当院の状況と全く同じで、在院日数を減らすと稼働率も低下する。でもできる限りこの二兎を追う努力をしなければ、経営はよくならない。そのためには、新入院患者数と救急患者数の増加が大切となる。
今後の病院経営では、収入面での増収は限定的なので、支出の抑制は必至となる。無駄を抑える努力をみんなにお願いしたい。鹿児島大学病院では13億円の赤字を受けて、これをいい機会ととらえて鉛筆一本から経費の節減に努め、カラーコピーはすべて禁止だという。当院もこのような「精神」を見習おうではないか。「櫂より始めよ」と言われているが、電気の消し忘れ、学会出張などは安いパック旅行でお願いしたい。とはいえ、人件費には手をつけることなく、可能な限り職員の給料は増やしていきたい。
また必要な部分には、投資していかなければならない。一定の稼働率を確保するためには、年末年始や大型連休中の患者確保策にも努力したい。休み中は「もの」は遊んでいるわけで、どうにかならないものかと思う。理事長は土曜日を平常勤務にできないものかとよく言われる。各科で少ない人数をうまくやり繰りして、そのような方向に持っていけたらいいのだが。
医師への一斉メール、当院の場合には院内メールを開いてもらうことが一番手っ取り早い。医師には、一日に一度は是非とも院内メールを開いて、その日の患者数や平均在院日数、重症度指標などを把握して欲しいとお願いしている。ついでに私の「前院長雑感」にも目を通していただければ、なお有難い。
私自身も若いころは、医師が病院経営で「銭金(ぜにかね)ばかり考える」ことに反発していたものだが、健全な経営がなければいい病院にはなりえない。特に私たちの病院は民間病院であり、病院の将来は自己努力で、自分たちで考えなければ誰も助けてくれない。一人一人が経営者のつもりで考えてほしい。 ★ 外部環境の変化を考えながら、病床機能報告制度への対応は?
第6次医療法改正では、DPCデータとナショナルデータベースを用いて、病床機能報告制度による病床区分を行うことになっている。この地域の医療状況では、大学病院(帝京や日大)や大病院(練馬総合や板橋中央)が、半径2~3キロ以内にひしめいている。長寿医療センターは当初「高度急性期」でやれるかという懸念があったが、もともと重装備で職員を多く配置している。療養型病床や回復期リハへの転換も考えたが、最終的には「高齢者に特化した高度急性期でいこう」という方針に決めた。結果的にはこの方針で乗り切れたということになる。
やったこと
① 専門性をより高めるため、各診療科の疾患ベスト5を挙げてもらい、それらの疾患に重点化し、そこに資源(設備や人材)を投入した。
② 自院のポジショニングを明らかにし、地域での連携を強める。
(私のコメント)
この状況も当院にも参考になる。当院の場合にも人、物とも比較的重装備を行ってきたので、できうる限り(高度)急性期病院として社会に貢献したいと考えている。ただ来年の診療報酬改定で看護必要度などの指標が15%から大きく上がったり、平均在院日数が極端に短くなると、一部亜急性期病棟も考慮しなければならなくなる可能性もある。
また今までのような「何でも売ります」のデパートのような経営ではうまくいかないことはわかっているので、専門性をより高め、特徴のある診療内容に特化していく必要がある。各診療科別の、疾患ベスト5を挙げるというのは面白いアイデアである。
当院は今後急性期医療を担っていくことにしているが、地域との連携は欠かせない。紹介してもらうこと、そして退院可能な患者の受け入れをしていただくことの双方である。
