Blog前南風病院院長 福永秀敏先生の雑感

健康フェスタ in 天文館(2015/10/27) 

自院の診療内容を含めて内外の方々に病院を紹介する目的で、各病院では「健康フェスタ」や「健康祭り」などと銘打って、特にこの季節(秋)にさまざまなイベントを計画している。我が南風病院では、10月24日(土)に山形屋横の天文館ベルグ広場で、「健康フェスタ in 天文館」を挙行した。秋晴の天気にも恵まれ、「楽しくて、ためになる一日」というキャッチフレーズそのままに、第一回目としては大成功に終わったと自画自賛している。いくらかの地域貢献と南風の絆の醸成という当初の目的も果たせたのではないだろうか。受付を済ませた人は、当初300人くらいを考えていたが、427人に上ったということである。通りすがりや受付をしない人の方が多いと思われるので、結構な数の方が「南風病院」という文字を頭の片隅にインプットしてくれたのではないだろうか。
 私は朝、保険の審査会でちょっと仕事を済ませたのち、10時ごろに会場に着いたが既に職員の手で会場の設営は終わっていた。この場所は扇屋とロッテリアの対面のコーナーに、バブル期に山形屋が将来の店舗拡張を睨んで買収した土地であるが、バブル崩壊と共に将来計画が頓挫したまま空き地となった場所をベルグ広場として活用している。
 さて南風フェスタでは、角っこに入り口用のアーチが備えられ、地域支援課の橋元さん作による、さまざまな「がんをモチーフにしたグラフィックデザイン」が貼られている。実によくできていて、すい臓がんはサングラスをして怖い顔をしているが、その他のがんは可愛らしくて、このようながんだったら「仲良くしてもいいな」と思ってしまいそうである。
 AEDなどの体験コーナー、病院の救急車での内部の見学、子供さん方がナースや医師の服を着て「なりきりドクター&ナース」では、そのまま写真に納まってワッペンまで作ってくれるというサービス、お薬や介護用品の相談コーナー、検査やda Vinciの紹介コーナー、茶いっぺコーナーなどと所狭しと用意された。また中央には舞台が用意され、朝方が鹿島先生の「今からでも間に合う生活習慣改善法」、お昼が加治屋先生による「楽な検査でがんを見つけよう~PET検診と大腸CT~」、そして夕方に私の「いのちを考える」と題したもので、それぞれ30分ほどの医療講演を行った。
 鹿島先生の講演では用意した椅子はほとんど埋まり、みんな熱心に耳を傾けていた。あらかじめ資料を用意されており、身近な自分の問題として受け取られていたようである。加治屋先生はまさに自分のホームグランド(実家は昔、ここから20メートルぐらいの所にあった)での講演で、PET検診などがん予防のための検診の大切さを説いておられた。60歳以上になるとPETによるがんの発見率が1割にも上ると言われると、ちょっと値段ははっても健診を受けたくなる。加治屋先生はプロジェクターでスライドを映写していたが、やはり昼間の明るい場所なのでちょっとわかりにくい。私も同様なスタイルを考えていたので、急きょ病院に戻ってできるだけスライドの枚数を減らして、また文字の多いスライドでは手持ちの資料を用意することにした。
 講演のタイトルを「いのちを考える」という抽象的なものにしたことをちょっと後悔したが、皆さん熱心に聞いてくれたようである。私の義母はこの町内会で何十年も暮らしており、もし生きていたらご一行様を何十人も引き連れてきただろうにと残念に思うことだった。
 この講演の時のそうだったが、このイベントでは昔懐かしい多くの方々に出会った。ただ向うから自己紹介して頂かないと、「どこかでお会いしたことがあるなあ」と記憶の糸を辿るのだが、すぐには思い出せない人も多い。
 翌日、このイベントに出席された桐原恵美子さんからメールを頂いた。
桐原さんは現在80歳、今年の2月の日赤血液センター創立50周年大会で初めてお会いした方で、輸血応援隊として70歳までに208回の献血をされたということだった。その後の懇親会で、「家(鴨池新町)から歩いてきて、天文館で大声を張り上げて献血をお願いしています。そのお陰で健康長寿を頂いております」ということだった。
 以下は桐原さんからのメールであるが、私の講演内容もある程度分かるのでそのまま引用させてもらった。
先生の講演、感動しました。有難う御座いました。特に15歳の少年、富満君の「15歳で天寿を全うし生き切った姿」、とても15歳とは思えません。また『愛する人は今は世に亡き流れ星、輝き消えた美しき母』の歌には涙がでました。 先生の歩くきっかけになった日赤のお医者さんの『歩きますか?薬を飲みますか?』はまさにそうだと思います。そして医師に出来ることは『時には癒し、しばしば支え、何時も慰める』、いい言葉だと思います。 健康長寿の秘訣9ヶ条、お蔭様で全て実践しておりますが、全てあてはまります。利他の実践で、元気を戴き、他人のお役に立てる健康と時間的余裕に感謝です。先生がおっしゃいましたように・・・社会への貢献は、高齢者各自が健康を意識し、歩いて健康長寿を伸ばし、医療・介護費の削減に努めることだと思います。
実は会釈したときは、先生の講演があることを知らなかったのですが・・・、お茶を戴いた看護師さんに「素晴らしい院長先生ですよね。私のことを【前院長雑感】に書いて下さってるんですよ」と言ったら、『今から、院長の講演なんですよ』と教えて戴き、看護師さんに話しかけなかったら、そのまま帰るつもりでしたので・・・ご縁を感じます。
憶えて戴き・・・更に握手までして戴き、更に更に優しく温かいお言葉まで戴き、とっても嬉しいでした。ルンルンで・・・歩いて帰りました。高齢ですが、希望を以て・・・与えられた命を生き切り、天寿を全うします。桐原恵美子
健康フェスタ in 天文館