Blog前南風病院院長 福永秀敏先生の雑感

プロフェッショナルとは何か(前)(2015/11/26) 

11月17日、新築の南風病院東館の多喜ホールで、新井和宏さんによる「プロフェショナルとは何か」という講演が実現した。外部の講師では、こけら落としともいえる講演会となった。
当日はあいにくの雨模様の天気だったが、会場には夕方7時過ぎからの開演にもかかわらず多くの人が集まってくれていた。講演後の食事会で新井さんと同伴の鬼丸昌也さん(認定NPO法人テラ・ルネッサンス)から、「会場の照明の位置もよく、話しやすいホールですね。また聴衆の表情がとてもよく、生き生きとしていて、これも話しやすかった理由の一つではないでしょうか」と言われて嬉しかった。
さてこの講演の実現は、7月29日の新井さんから私へのメールで始まった。
いつもありがとうございます。11月17日(火)の夕方、鹿児島で講演することになりました。折角ですから、ご挨拶に伺わせて頂こうと考えております。先生が鹿児島にいらっしゃれば良いのですが。当日は、しょうぶ学園さんにも訪問させて頂く予定です。
そこで私は早速、次のように返事した。
嬉しいニュースです。目下あいています。よろしければ、ぜひ一緒に食事もしたいし、可能なら当院でも少し話をする機会をとることができたらうれしいです。人の褌で相撲を取るですが、よろしくご検討も。
 私と新井さんとの関係は、銀座にある監査法人双研社貴志豊(公認会計士)さんを通じてである。もっと遡ると、今はなき浅草の「福寿司」が原点である。貴志さんと私はともに福寿司ファミリーであり、貴志さんは新井さんを幼少時から何かとお世話されてきたことが今回の講演の後の食事会でよくわかった。
 さて当日、私は新井さんが講演されていたレクストンホテルに歩いて行き、18時55分にお二人を伴ってタクシーで南風病院に向かった。青信号に恵まれて、5分ほどで病院に着き、19時10分には講演を始めることができた。
 私が講師紹介を兼ねて、プロフェショナルを見てのNHKに寄せられたある視聴者(高校職員)の感想を紹介した。
 長女と二人でNHKを見ました。とても面白くあっという間に時間が過ぎました。私が考えていた投資とは全然違い目からウロコで、穏やかにお話しされる新井さんの信念のある言葉に惹きつけられてしまいました。長女が「日本にもいるんだね。こういう人が」とポツリ言いました。二人で感動しました。新井さんにお会いできる機会があれば嬉しいですが、一般人は難しいのでしょうね。(一般人には難しいその新井さんの講演を、直に今夜は聴けるのですよ!と言いたくて)
 さて新井さんは流れるような口調でわかりやすく、パワーポイントを使いながら手振りも交えて20時過ぎまでお話をされ、10分間ほど質問にも丁寧に答えてくれた。
 まず『プロフェッショナル 仕事の流儀』(2015年5月11日にNHK総合で放送)の最後のエンディング(曲の関係で、全ての出演者が18秒間という厳しい時間限定があるのだという)で述べられた、「本当に伝えたかったこと」として、「どこまでも謙虚に、 誰よりも強く想い、日々の小さな努力を積み重ねる」という文言の解釈をしてくださった。自分が現在そうであるというわけではなく、いつも目標にしていることだと「謙虚に」言われながら。また「誰よりも謙虚にではないし、どこまでも強く想う」ことではないと、微妙の言葉のあやについても解釈してくれた。
 そのあとは、「いい会社」の例として長野県伊那市にある「伊那食品工業株式会社」について詳しく紹介された。
この会社のポリシーは次の言葉によく言い表されている。
いい会社をつくりましょう ~ たくましく そして やさしく ~. 伊那食品工業株式会社。
株式を一切上場しておらず、大手上場企業の傘下には属していない独立系の企業である。寒天の加工にメスを入れ、食品はもとより化粧品、医薬品等用途を拡げた。一般市場ではかんてんぱぱブランドの商品を提供している。2008年(平成20年)には創業以来48年間増収増益を達成し、プレジデント誌にて取り上げられる。毎年着実に成長する経営に関心を抱く経営者は多く、トヨタグループ、帝人を初めとして多くの企業が見学に訪れている。後の食事会での新井さんの話では、トヨタの豊田章男社長がもっとも信頼を置く人が伊那食品の堀越会長で、トヨタでは幹部以下多くの職員を研修のためにこの小さな会社に送り込んでいるという。