病院の生き残りをかけて(後)(2016/01/19)
また2016年10月から消費税が現行の8%から10%にアップされると、ここでも5千万から1億円の支出増となる。現在当院の一年間の内部留保金は約2億円なので、年間の赤字が必至となる。もちろん、同じように厳しい状況は当院だけでなく他の病院でも然りであると予測できる。
さらに今年の8月には県の地域医療構想の発表がある。厚生労働省の「医療法人の事業展開等に関する検討会」では、医療機関同士を「統合」へと向かわせる新たな医療法人制度の具体的な検討がすすめられている.医療における産業競争力の強化や,医療の国際展開が必要だとする主張と組み合わされることで、経産省を中心とした医療の規制改革を求める側の根拠として用いられている(シナリオは農協改革の手法と全く同じである)。
新たな医療法人で作る理事会に、いくつかの病院をぶら下げられる体制が作られれば、きめ細かな連携等が具体化され、より機動的な組織ができ、人・物・金の配分が効率的に行えるようになるというものである。具体的には岡山県では「岡山メディカルセンター構想」を発表し、岡山大病院、岡山市民病院、岡山労災病院、岡山日赤病院、岡山済生会病院、国立病院機構岡山医療センターをホールディングカンパニー型法人である「岡山メディカルセンター(OUMC)」が運営するというものである。本当に構想通りに進むのかは現在ではまだ疑問符がつくが、国のやり方として、まず特区や先端医療を定めて軌道に乗りそうだったら全国規模に推し進めていくというのも常套手段である。
そして西俣先生は、公的医療機関の統合の次には、民間病院の垂直統合が行われるだろう予測する。その時に、医療法人を運営する理事会で、南風病院が高い評価を受けるように準備しておかなければならないと警鐘を鳴らしている。
また鹿児島県は九州でも最大の患者の福岡や熊本への流出の流出が続いている県であり、県としても南風病院でのがんの高度先進医療に期待する向きは多いと思っている。
次に重要な視点は医療分野でのマイナンバー制の実施である。この運用が始まると、重複診療が禁止され、がんなどの検査はがんの拠点病院などでしか行われなくなる。Only one化、寡占化が急速に進むと考えられる。
一方、健診に関しては経済財政諮問会議で健診の受診率を20%から80%に上げることが要請されている。すなわち医療費削減の観点から早期診断と同時に、保険を使わないで健診という形での自費診療がより推奨されてくる。そのためには当院も、検診(人間ドッグ)で多くの受診者を受け入れられる体制の整備が琴瑟の課題となる。
このように、急性期を標榜する病院では重症患者を25%以上とし、健診に対応できる病院の体制整備は難しい課題に違いないが、当院ががん医療を担える急性期病院として生き残るためにはどうしても乗り越えていかなければならない課題である。「もう疲れた」と思う人もいるかも知れないが、病院を変わっても状況は変わらないわけだし、自己達成感が増すとも考えにくい。若いうちは困難な課題に挑戦してこそ、達成感を感じることができるものである。
マズローの5段階欲求説の最上階に位置する「自己実現」の達成を目指して、力を合わせて頑張ろう。ここは「やるしかない」と腹をくくろう。
さらに今年の8月には県の地域医療構想の発表がある。厚生労働省の「医療法人の事業展開等に関する検討会」では、医療機関同士を「統合」へと向かわせる新たな医療法人制度の具体的な検討がすすめられている.医療における産業競争力の強化や,医療の国際展開が必要だとする主張と組み合わされることで、経産省を中心とした医療の規制改革を求める側の根拠として用いられている(シナリオは農協改革の手法と全く同じである)。
新たな医療法人で作る理事会に、いくつかの病院をぶら下げられる体制が作られれば、きめ細かな連携等が具体化され、より機動的な組織ができ、人・物・金の配分が効率的に行えるようになるというものである。具体的には岡山県では「岡山メディカルセンター構想」を発表し、岡山大病院、岡山市民病院、岡山労災病院、岡山日赤病院、岡山済生会病院、国立病院機構岡山医療センターをホールディングカンパニー型法人である「岡山メディカルセンター(OUMC)」が運営するというものである。本当に構想通りに進むのかは現在ではまだ疑問符がつくが、国のやり方として、まず特区や先端医療を定めて軌道に乗りそうだったら全国規模に推し進めていくというのも常套手段である。
そして西俣先生は、公的医療機関の統合の次には、民間病院の垂直統合が行われるだろう予測する。その時に、医療法人を運営する理事会で、南風病院が高い評価を受けるように準備しておかなければならないと警鐘を鳴らしている。
また鹿児島県は九州でも最大の患者の福岡や熊本への流出の流出が続いている県であり、県としても南風病院でのがんの高度先進医療に期待する向きは多いと思っている。
次に重要な視点は医療分野でのマイナンバー制の実施である。この運用が始まると、重複診療が禁止され、がんなどの検査はがんの拠点病院などでしか行われなくなる。Only one化、寡占化が急速に進むと考えられる。
一方、健診に関しては経済財政諮問会議で健診の受診率を20%から80%に上げることが要請されている。すなわち医療費削減の観点から早期診断と同時に、保険を使わないで健診という形での自費診療がより推奨されてくる。そのためには当院も、検診(人間ドッグ)で多くの受診者を受け入れられる体制の整備が琴瑟の課題となる。
このように、急性期を標榜する病院では重症患者を25%以上とし、健診に対応できる病院の体制整備は難しい課題に違いないが、当院ががん医療を担える急性期病院として生き残るためにはどうしても乗り越えていかなければならない課題である。「もう疲れた」と思う人もいるかも知れないが、病院を変わっても状況は変わらないわけだし、自己達成感が増すとも考えにくい。若いうちは困難な課題に挑戦してこそ、達成感を感じることができるものである。
マズローの5段階欲求説の最上階に位置する「自己実現」の達成を目指して、力を合わせて頑張ろう。ここは「やるしかない」と腹をくくろう。
