正月の小旅行(前)(2016/01/14)
今年は漱石没後100年だということで、元旦の新聞には「漱石特集」であふれていた。「また正月が来た。振り返ると過去が丸で夢のように見える」とは、100年前の朝日新聞に掲載された漱石の随筆「点頭録」の冒頭だそうである(山崎正和)。
小さな子どもたちに幼少時の記憶がいかほど残っているかは、自分の体験からはなはだ心もとないことだが、その時その瞬間だけでも子供が「喜んでくれる」と、親も祖父母もうれしいものである。孫たちが生まれたのを機会に、家族で正月に一泊どまりの旅行をしようということになった。昨年は指宿のベイテラスに出かけたが、今年は山口県萩市の「萩小町」に行く予定を立てた。この宿を選んだその最大の理由は、「キッズルーム」が充実しているということである。
ところが3家族がみんな元気で、おまけに天気にも恵まれるという幸運はそんなにあるものではない。今年は天気の方は恵まれそうだが、年末に山口から帰省していた孫の芽生ちゃんがまず熱発した。贅沢な話になるが、電話で相談できる河野教授(鹿児島大学小児科)の御教示で、「小児用バッファリン」を一個挿入したら39度を超えていた熱が38度前後にまで下がった。薬の効果が弱まると熱は再び上がるわけだが、私は熱が下がって気分がよくなったときに食欲でも出たら「もうけもん」と思うので、自分でも熱が出ると解熱剤を飲むことが多い。ところが娘は、熱が38度5分を超えないと薬は使いたくないという。今度は家内が発熱とのどの痛み、耳閉塞感があるというので、クラビット500を勧めたらとたんに軽快した。
やれやれと安心していたら、1月2日に久留米駅で落ち合うことになっていた息子が年末から熱発して下がらないという。取りやめようかと弱気なことを言うので、よく聞いて見ると、インフルエンザを心配しているようである。「大学に行って調べてもらえばいいがね」と電話したら、しばらくして「陰性だった」という。「取りあえず解熱剤でも飲んでいたら」ということで、旅行には参加できそうである。
出発当日、2日の朝、私はいつものように5時前に病院に着き、テレビの「伊勢遷宮」を見ながら一時間近くその場足踏みしていたら、8000歩近く稼ぐことができた。家まで歩いて帰って、タクシーで鹿児島中央駅に向かい、9時40分発の大阪行きの「さくら」に乗りこんだ。指定席を予約していたのでゆったり座れたが、自由席は満席で立っている人も多い。予定通り久留米駅で息子の家族と落ち合い、12時前に新山口駅に着いた。構内の居酒屋で昼食を食べることになったが、正月で人手不足のためか、注文してから一時間もたつのに料理は現れず、我慢にも限度と注文した料理の半分くらい食べて途中で出ることにした。
駅前のトヨタレンタで10人乗りのトヨタハイエースを借りた。実にゆったりできる大きさであるが、運転する息子は「こんな大きな車は運転したことがない」とこわごわと運転である。私も一応免許証はもってきたが、結果的には運転せずに済んだ。萩市に向かう山道で、「秋吉台自然動物公園サファリランド」の看板が目に入った。時間的にも余裕があるし「芽生ちゃん(ちょうど2歳)もタンゴ君(1歳10ヶ月)も動物が好きだから喜ぶかも」と、意見が一致してサファリランドへと向かった。30分ほどかけて到着、自分の車の中から動物を眺められる方を選択(ランドのバスもある)したが、シマウマやシカは車の窓の近くまで顔をすりつけるほどで、またライオンなどの猛獣も窓越しに見られて、孫たちも大興奮である。30分ほどでランド内を一周して、そのまま萩市へと向かった。
小さな子どもたちに幼少時の記憶がいかほど残っているかは、自分の体験からはなはだ心もとないことだが、その時その瞬間だけでも子供が「喜んでくれる」と、親も祖父母もうれしいものである。孫たちが生まれたのを機会に、家族で正月に一泊どまりの旅行をしようということになった。昨年は指宿のベイテラスに出かけたが、今年は山口県萩市の「萩小町」に行く予定を立てた。この宿を選んだその最大の理由は、「キッズルーム」が充実しているということである。
ところが3家族がみんな元気で、おまけに天気にも恵まれるという幸運はそんなにあるものではない。今年は天気の方は恵まれそうだが、年末に山口から帰省していた孫の芽生ちゃんがまず熱発した。贅沢な話になるが、電話で相談できる河野教授(鹿児島大学小児科)の御教示で、「小児用バッファリン」を一個挿入したら39度を超えていた熱が38度前後にまで下がった。薬の効果が弱まると熱は再び上がるわけだが、私は熱が下がって気分がよくなったときに食欲でも出たら「もうけもん」と思うので、自分でも熱が出ると解熱剤を飲むことが多い。ところが娘は、熱が38度5分を超えないと薬は使いたくないという。今度は家内が発熱とのどの痛み、耳閉塞感があるというので、クラビット500を勧めたらとたんに軽快した。
やれやれと安心していたら、1月2日に久留米駅で落ち合うことになっていた息子が年末から熱発して下がらないという。取りやめようかと弱気なことを言うので、よく聞いて見ると、インフルエンザを心配しているようである。「大学に行って調べてもらえばいいがね」と電話したら、しばらくして「陰性だった」という。「取りあえず解熱剤でも飲んでいたら」ということで、旅行には参加できそうである。
出発当日、2日の朝、私はいつものように5時前に病院に着き、テレビの「伊勢遷宮」を見ながら一時間近くその場足踏みしていたら、8000歩近く稼ぐことができた。家まで歩いて帰って、タクシーで鹿児島中央駅に向かい、9時40分発の大阪行きの「さくら」に乗りこんだ。指定席を予約していたのでゆったり座れたが、自由席は満席で立っている人も多い。予定通り久留米駅で息子の家族と落ち合い、12時前に新山口駅に着いた。構内の居酒屋で昼食を食べることになったが、正月で人手不足のためか、注文してから一時間もたつのに料理は現れず、我慢にも限度と注文した料理の半分くらい食べて途中で出ることにした。
駅前のトヨタレンタで10人乗りのトヨタハイエースを借りた。実にゆったりできる大きさであるが、運転する息子は「こんな大きな車は運転したことがない」とこわごわと運転である。私も一応免許証はもってきたが、結果的には運転せずに済んだ。萩市に向かう山道で、「秋吉台自然動物公園サファリランド」の看板が目に入った。時間的にも余裕があるし「芽生ちゃん(ちょうど2歳)もタンゴ君(1歳10ヶ月)も動物が好きだから喜ぶかも」と、意見が一致してサファリランドへと向かった。30分ほどかけて到着、自分の車の中から動物を眺められる方を選択(ランドのバスもある)したが、シマウマやシカは車の窓の近くまで顔をすりつけるほどで、またライオンなどの猛獣も窓越しに見られて、孫たちも大興奮である。30分ほどでランド内を一周して、そのまま萩市へと向かった。