Blog前南風病院院長 福永秀敏先生の雑感

事業計画作成会(前)(2016/01/06) 

暮れも押し迫った12月26日(土曜日)の午後、新築の東館多喜ホールをメイン会場にして同建物の1、2、5階も利用しながら、2016年度に向けた「事業計画作成会(以下作成会)」を開催した。今回は例年にも増してこの会に対する病院全体の「リキ」が入っており、私も12月7日のこのランで「12月26日の幹部研修会(事業計画作成会)に向けて」という一文を書いている。
さて事務部もこの作成会に向けて周到な準備をしてきており、事前に外部環境分析などの綿密な資料も配布されていた。また診療科の先生方とはあらかじめ、事務担当者が意見交換などもしながら、作成会に向けての作業を行ってきたようである。
当日の配布資料には、まずビジョンとして「高度急性期、急性期及び急性期に伴う地域医療を行う地域の中核病院となる」を掲げてある。そして検討事項欄には「得意分野の設定、必要病床数、医師数、必要な医療機器、外来の在り方、連携の在り方、人材育成、認知症への対応」などを挙げ、成果としては「利益率(3~8%)、他科支援、臨床研究」の3項目を指定している。
 作成会は13時30分から始まり、貞方理事長のあいさつに続いて、私は3枚のスライドを用意しながらこの作成会の趣旨を説明した。
一枚目が「理念の大切さ」についてである。
たまたま読んだ日経ビジネスの有訓無訓(2015年12月、No1821)のなかに、大橋洋治氏(ANAホールディング相談役)は「理念は会社にとって憲法のようなものです。理念があってその上にビジョンという夢があり、その夢を達成するための物語を作る。それが経営者の仕事です」と話されている。組織で働く者にとって理念は大切で、組織が危機に遭遇したり自信を失いそうなときにはいつも「理念」を思い出したり、立ち返る「よすが」になる。
 私はまずクロネコヤマトと大丸の理念を紹介した。現在では宅急便は日常の便利な代物となっているが、歴史的にみると、今やレジェンドとなった小倉昌男氏が、さまざまな国の規制に挑戦しながら現在のビジネスモデルを作り上げたのである。その理念は「サービスが先、利益は後」というものである。利益はあくまで結果である。
また日経の私の履歴書は12月は奥田務氏(元大丸社長)であったが、大丸の理念は「顧客第一、公共に尽くす(先義後利)」だという。そして「最大のお客様満足を最小のコストで」を実践することが経営の根幹だと書かれている。
さて当院の理念は「人にやさしく あたたかく」というものであるが、もう一つ、「患者満足第一に、地域社会への貢献」を付け加えさせてもらった。病院もサービス業の一つであり、患者さんや地域に信頼されなければ病院は立ちいかなくなる。