Blog前南風病院院長 福永秀敏先生の雑感

歩き過ぎると・・・(後)(2016/03/16) 

先日の朝9時頃、ズボンの右ポケットから万歩計を取り出して、人事課の鳥居さんに見せたところ、最初は「わあーすごい、もう既に8000歩ですか」と素直に驚いてくれた。ところが、流石に気象予報士も資格も持っているだけあってカウントされる歩数の内容まで言及してきた。「家から歩いて2000歩、その場足踏みとその場ジョギングで5000歩、もろもろで1000歩、合わせて8000歩」と話と、「その場足踏みを一歩に数えるのはずるいのではないですか。赤ちゃんを抱っこして歩いたら、先生の倍の歩数に相当しますよ」というのである。確かに理屈は通っていて、その場足踏みやその場ジョギングでは縦移動だけで横移動はないのでカロリーの消費は少ないといえる。「15000歩と威張っても、本当は半分の8000歩に相当すると考えるのが妥当かもしれない」と思うようになった。
そんな時、「伝の心」や「心語り」の発明家で、先日東京マラソンを完走した小澤さんから次のようなメールが届いた。
万歩計は現時点では機能が不十分であり、足踏みと前進の区別が将来見分けられると良いですね。信号待ちで何もしないのと、足踏みをするのでは、足踏みする方が運動量は増えています。体重を前に移動させれば足踏みが前進になるのですから。足踏みも前に進むのも本質は同じと私が実感しているのは、ランニングマシンです。ランニングマシンは、足踏みと変わらないかもしれません。前進しないのですから。それでも運動量は確実に確保できます。厳密に区別するのは良し悪しで、例えば、(東京マラソンで)私が沿道の人からマッサージを受けたのは、厳密に言えばルール違反で失格かも知れません。それでも東京マラソンの良さは、応援する人と走る人の一体感であり、厳密なルール適用は何か事件が起きない限り誰も望んでいないと思われます。薄さんのご指摘の通りです。福永先生から「てげてげ」という言葉を教えていただきましたが、その言葉通りで「いいかげん」で良いと私は思います。機会があれば、また、オリーブで集まれれば幸いです。
こちらもさすがに理系の技術者、そしていつも心優しい小澤さん、私の「てげてげ」まで引用しながら見事な大岡裁きである。ALSなどで意志疎通が難しくなった時に、自分の意思を伝えられるようにと考案されたのが「伝の心」や「心語り」であり、患者さんの気持ちを思慮して考案した名品といえる。
4月22日に私の東京出張に合わせて、いつものように麻布十番のオリーブで、岡本さんがマネッジしてくれて「東京オリンピックで私たちの仲間,小澤邦昭さんが見事に完走するという快挙を成し遂げられました.そこで,お祝いの会を開きたいと思います」ということになった。ついでに「末期重症万歩計依存症候群患者の福永さんからは,『私の15000歩、持続も祝ってください?!』との依頼がありますので,緩和ケアを兼ねてお祝いしてあげましょう」というありがたい配慮である。