突然死への対応(後)(2016/05/16)
4月25日、亡くなられた患者さんの奥さんが、郵送ではなく直接お手紙を病院の窓口に持ってこられた。(この時も私は直接にはお会いしていない)。
「平成23年4月18日にお願い申し上げましたカルテのコピー、血液検査結果、尿検査、A先生の誠意ある文書でのご所見を、多忙にもかかわらず、迅速に送付下さいまして、誠に感謝申し上げます。夫が無類の我慢強い性格であったことが、体調の異変を見逃し、油断してしまったのだと私は猛省しております。
頂いた資料は大切に保管し、今後、弱気になった時などに自分を励ます為に読み直したいと思います。
僭越ではございますが、A先生におかれましては、今まで以上に病に苦しんでいる方々の信頼を獲得され、そして貴病院におかれましては、各医療分野との連携を密にされて、入院患者をフォローして頂き、ますます繁栄されますことを切望いたします。平成23年4月25日」がその全文である。
考えてみると、これが本来の患者と主治医、そして病院との普通の関係ではないだろうか。今回のように、患者さんが急死された場合、患者や家族は、客観的にはたとえ病院側に落ち度はなくても疑念を抱くのは当然のことだろう。疑問と思える点について回答を求めることはよく理解できる。そして、病院側も事実に基づいて返事をしたためることも本来の筋道である。
ところが現在の医療の現場ではこのような普通の関係が失われてきており、このような手紙を病院側が受け取ると、医療事故訴訟にでも発展するのではないかと、つい構えてしまう。今回の場合は、相手方が辛い気持ちの中でも冷静に判断して貰えたことは本当に有り難いと考えている。またA先生が誠実に答えたこと、きちんとやりとりまでカルテに書き記していたことが、相手方の理解を得る上で大きかったと思われる。
患者さんのご家族からの最初のお手紙は私宛になっていたので、数日後、私も次のような手紙を郵送で送らせてもらった。
春らしいいい天気になりましたが、大震災や原発事故など、気の晴れない日々が続いております。
このたびのご主人様のご逝去、本当に突然のことで、奥様のお気持ちはよくわかるつもりです。心からの、ご哀悼の意を表します。ご主人の年齢が、ちょうど私とも同年齢ということになりますので、なおさらです。
奥様からのお手紙を拝見して、またA先生からも相談されましたので、「誠意を持ってありのままの事実を書き留めたら、きっとわかって頂けるのではないだろうか」と意見しました。
そして今日、ご返事頂き、本当うれしく思います。何より信頼感がお互いに保たれたいたことがうれしいでした。
私たちも日常診療の中では、あとから振り返えりますと、ああすればよかったのではと反省することの多い毎日です。今後とも医学・医療の道に精進して、少しでも地域社会の信頼を得る病院を目指したいと思います。よろしくご指導下さい。
奥様もお辛いこととお察し致しますが、元気になって欲しいと念じております。
拙著を同封させて貰いました。お時間のある時にでも開いて頂ければ有り難いです。
「平成23年4月18日にお願い申し上げましたカルテのコピー、血液検査結果、尿検査、A先生の誠意ある文書でのご所見を、多忙にもかかわらず、迅速に送付下さいまして、誠に感謝申し上げます。夫が無類の我慢強い性格であったことが、体調の異変を見逃し、油断してしまったのだと私は猛省しております。
頂いた資料は大切に保管し、今後、弱気になった時などに自分を励ます為に読み直したいと思います。
僭越ではございますが、A先生におかれましては、今まで以上に病に苦しんでいる方々の信頼を獲得され、そして貴病院におかれましては、各医療分野との連携を密にされて、入院患者をフォローして頂き、ますます繁栄されますことを切望いたします。平成23年4月25日」がその全文である。
考えてみると、これが本来の患者と主治医、そして病院との普通の関係ではないだろうか。今回のように、患者さんが急死された場合、患者や家族は、客観的にはたとえ病院側に落ち度はなくても疑念を抱くのは当然のことだろう。疑問と思える点について回答を求めることはよく理解できる。そして、病院側も事実に基づいて返事をしたためることも本来の筋道である。
ところが現在の医療の現場ではこのような普通の関係が失われてきており、このような手紙を病院側が受け取ると、医療事故訴訟にでも発展するのではないかと、つい構えてしまう。今回の場合は、相手方が辛い気持ちの中でも冷静に判断して貰えたことは本当に有り難いと考えている。またA先生が誠実に答えたこと、きちんとやりとりまでカルテに書き記していたことが、相手方の理解を得る上で大きかったと思われる。
患者さんのご家族からの最初のお手紙は私宛になっていたので、数日後、私も次のような手紙を郵送で送らせてもらった。
春らしいいい天気になりましたが、大震災や原発事故など、気の晴れない日々が続いております。
このたびのご主人様のご逝去、本当に突然のことで、奥様のお気持ちはよくわかるつもりです。心からの、ご哀悼の意を表します。ご主人の年齢が、ちょうど私とも同年齢ということになりますので、なおさらです。
奥様からのお手紙を拝見して、またA先生からも相談されましたので、「誠意を持ってありのままの事実を書き留めたら、きっとわかって頂けるのではないだろうか」と意見しました。
そして今日、ご返事頂き、本当うれしく思います。何より信頼感がお互いに保たれたいたことがうれしいでした。
私たちも日常診療の中では、あとから振り返えりますと、ああすればよかったのではと反省することの多い毎日です。今後とも医学・医療の道に精進して、少しでも地域社会の信頼を得る病院を目指したいと思います。よろしくご指導下さい。
奥様もお辛いこととお察し致しますが、元気になって欲しいと念じております。
拙著を同封させて貰いました。お時間のある時にでも開いて頂ければ有り難いです。
