Blog前南風病院院長 福永秀敏先生の雑感

28年度の経営(後)(2016/05/02) 

一方、受診しても診察や検査などの予約が遅れることは、結果的には断っていることと何らかわりはないともいえる。現在何らかの症状を抱えて病院を受診して、一月も待たされたら他の医療機関を選ぶのは至極当然のことである。現状の医師数等を考える時、一部の先生方には無理なことを言っているのではないかと思っている。ただ現状の戦力で対応していかなければならないこともやむを得ない現実なので、効率化などの業務の見直しを行い、患者には多少の迷惑をかけるにしても理解していただけるように努力してほしい。そして複数の診療科で連携しながら、現在の陣容で患者を待たせない方策をどうにかして見つけ出してほしい。 また患者確保を優先して考える時、これも申し訳ない要望であることも承知しているが、学会等などの院外活動での患者減は病院の収益に直接響いてくるので、できるだけ影響を軽微なものにできないだろうか。出張日を融通し合いながら、患者減が少なくて済むように配慮していただきたい。 さて、これからは収入と費用に対して、忌憚なく話し合い、改革できるところはみんなで取り組みたいと思っている。具体的には収支のバランスを取るためには収入を増やして、支出(経費)を抑制していくしかない。
もちろん将来につながる投資は必要になるわけで、支出の全てを抑制したら南風病院の未来はないことになる。
いずれにせよ、この期に及んで医師の本気度が問われることになる。各診療科の部長には5月にかけてヒアリングを行っている最中であるが、 このあたりについては十分に話し合いながら進めたいと思っている。
次は支出となる費用面である。
仕事の内容から病院はどこも人件費率が高い構造になっている。南風病院も例にもれず固定費が高く、
そのため収益面が伸びなければ苦しい経営となる。抑制できる部分はできる部分から手を付けていきたい。
まずは人件費であるが、各部門の充実や患者へのサービス向上などのために、こちらも初期投資という意味合いも含めて、かなりの人員を増員してきている。まだその成果に結びついていない部門もあり、また非常勤医師の率が高いことも問題なので、可能な限り非常勤医師は増やさないことを原則としたい。特に当院のように入院患者診療を主体とする病院では、外来だけの勤務は極力抑制していきたい。もちろん、どうしても必要な人員はこの限りではない。
看護職も現在の人数は基本的には317人の病床数を考えた上で、7:1の入院基本料に見合う人数を考えて決めているわけである。ところが重症度を25%以上にするためには分母である入院患者数は現状では250人前後が精いっぱいとなるのではないだろうか。もちろんサービスを落とさない範囲で、この問題にどのように対応していけばいいのかみんなで知恵を絞っていただきたい。
医療機器を含めて備品関係も、コスト・ベネフィットの関係で見直していきたい。今までは要望のあるものはほとんど認めてきたように思うが、今後は緊急に必要とされるものかどうかも吟味していきたい。眠っている機器や備品は積極的に活用していただきたい。
投資と経費の判断では、無駄と考えられる経費は極力抑制して、将来につながる必要な投資は今後もためらうことなく実施していきたいと考えている。そして利益を確保できたら、今までのように職員みんなに還元することを基本に考えたい。
今後とも堅実な経営を基本とし、成果を上げられるように職員全員で取り組みたい。真面目に一所懸命に努力する病院が生き残れないはずはないと思うので、従来にも増して職員みんなの協力をお願いしたい。ここ数年は、当院にとっての踏ん張りどころである。