イチローの記録(2016/06/27)
6月16日、イチローが日米通算の安打数でピート・ローズの持つメジャー最多安打記録を上回ったということで、さまざまな角度から論評が行われている。一つの焦点は、日米通算とメジャーでの記録を単純に比較することの意味、そして42歳でこの偉業を成し遂げたイチロー本人の生き方に焦点を当てたものである。
この点では、現在イチローが所属しているマーリンズの主砲、ジャンカルロ・スタントン外野手の談話がもっとも核心に迫っているように思う。
「非現実的だよ。彼がキャリアを通じて何をしてきたか、ということの表れだ。特に今年はね。ピート・ローズを追い越したんだよ。信じられないことだ。日本と米国を比べることは難しい。ただ、プロフェッショナルはプロフェッショナル、ということ。彼の取り組みは非の打ち所なしだ。彼のことを思うと嬉しいよ。称賛に値する、間違いなく」とコメントして、「自分はみんなが見ていないものを見ているんだ――隠れた準備や、全てをね。彼の年齢を考えれば、言葉では語り尽くせないよ」とも語ったという。
イチローが11年半在籍したマリナーズのグリフィン・トレーナーは、「彼が完璧な準備なしに試合に入ることは一度もなかった」と振り返る。2009年4月に胃潰瘍を患った時を除き、体重はシーズン開幕から終了まで172ポンド(約78キロ)で一定だった。トレーナーは「今まで出会った選手の中で、最もルーティン(決められた準備運動)に忠実」とその自己管理能力を称賛している。
彼がいつ頃からこのようなスタイルを踏襲するようになったのかは知らない。きっと健康を維持し好不調の波を減らすにはこのスタイルがもっとも適していることを、経験を通して会得したのではないだろうか。私の解釈では、重要なことは徹底した「シンプルライフ」へのこだわりかと思う。
また「進化」を求め、「変化」を恐れない精神力が大きい。2009年、大リーグ新記録の9年連続200安打を達成したとき、次のように語っていた。「打撃に関して、これという最後の形はない。これでよし、という形は絶対にない。でも今の自分の形が最高だ、という形を常につくっている。この矛盾した考え方が共存していることが、僕の大きな助けになっている」
先日放映されていたeテレの100分で名著の「宮本武蔵」を見ながら、イチローに通じるものを感じた。
空の巻で「道理を会得すればもはや道理にとらわれず、兵法の道に自然と自由があって、いつの間にか不思議な力を得て、意識しないでも自然に打てば、自然と当たる。是(これ)はみな空の道である」。
そして「水の巻」では「兵法の道において、心の持ち方は平常と変わってはならない。平常のときも戦いのときも少しも変わらず、心を広く素直にし、緊張することもたるむこともなく、何かにこだわって心が偏らないようにし、しかも心が自由自在に働くように静かにゆるがせておかなければならない。」
最後はちょっと緩い話で終わる。
直後の会見で記者が「日本での注目が大きく、号外が出たりして、みんな喜んでいる」という問いに「号外?そうなんですか。(東京都知事関連の)別の号外の話は聞きましたけど。うれしいけど、難しいところですね。合わせた記録というところが」。
そしてヤフーの記事のコメントが面白かった。
街の人にイチローの快挙についての感想の中で、世田谷区の無職舛添要一さん(67)からは「今、それどころではないです」という返事が返ってきた。
この点では、現在イチローが所属しているマーリンズの主砲、ジャンカルロ・スタントン外野手の談話がもっとも核心に迫っているように思う。
「非現実的だよ。彼がキャリアを通じて何をしてきたか、ということの表れだ。特に今年はね。ピート・ローズを追い越したんだよ。信じられないことだ。日本と米国を比べることは難しい。ただ、プロフェッショナルはプロフェッショナル、ということ。彼の取り組みは非の打ち所なしだ。彼のことを思うと嬉しいよ。称賛に値する、間違いなく」とコメントして、「自分はみんなが見ていないものを見ているんだ――隠れた準備や、全てをね。彼の年齢を考えれば、言葉では語り尽くせないよ」とも語ったという。
イチローが11年半在籍したマリナーズのグリフィン・トレーナーは、「彼が完璧な準備なしに試合に入ることは一度もなかった」と振り返る。2009年4月に胃潰瘍を患った時を除き、体重はシーズン開幕から終了まで172ポンド(約78キロ)で一定だった。トレーナーは「今まで出会った選手の中で、最もルーティン(決められた準備運動)に忠実」とその自己管理能力を称賛している。
彼がいつ頃からこのようなスタイルを踏襲するようになったのかは知らない。きっと健康を維持し好不調の波を減らすにはこのスタイルがもっとも適していることを、経験を通して会得したのではないだろうか。私の解釈では、重要なことは徹底した「シンプルライフ」へのこだわりかと思う。
また「進化」を求め、「変化」を恐れない精神力が大きい。2009年、大リーグ新記録の9年連続200安打を達成したとき、次のように語っていた。「打撃に関して、これという最後の形はない。これでよし、という形は絶対にない。でも今の自分の形が最高だ、という形を常につくっている。この矛盾した考え方が共存していることが、僕の大きな助けになっている」
先日放映されていたeテレの100分で名著の「宮本武蔵」を見ながら、イチローに通じるものを感じた。
空の巻で「道理を会得すればもはや道理にとらわれず、兵法の道に自然と自由があって、いつの間にか不思議な力を得て、意識しないでも自然に打てば、自然と当たる。是(これ)はみな空の道である」。
そして「水の巻」では「兵法の道において、心の持ち方は平常と変わってはならない。平常のときも戦いのときも少しも変わらず、心を広く素直にし、緊張することもたるむこともなく、何かにこだわって心が偏らないようにし、しかも心が自由自在に働くように静かにゆるがせておかなければならない。」
最後はちょっと緩い話で終わる。
直後の会見で記者が「日本での注目が大きく、号外が出たりして、みんな喜んでいる」という問いに「号外?そうなんですか。(東京都知事関連の)別の号外の話は聞きましたけど。うれしいけど、難しいところですね。合わせた記録というところが」。
そしてヤフーの記事のコメントが面白かった。
街の人にイチローの快挙についての感想の中で、世田谷区の無職舛添要一さん(67)からは「今、それどころではないです」という返事が返ってきた。
