お互いの息抜きも大切(2016/06/24)
「爽やか倶楽部」(平成28年特別号)から転載する。いつもあの浅田次郎さんの後に載っているが、昨年のアンケート回答(488通)では、「本誌の良かった記事」で、浅田さん196通で、私の「歩くことの効用と楽しみ」が270通と圧倒した?!。なおこの本は鹿児島銀行の店頭にあります。
お互いの息抜きも大切
介護には終わりがないので、頑張り過ぎないことが大切です。高齢の参加者の多い講演で、「みんなで荷物を持つとき、『せいの!』」と声は出しても力は入れないくらいの気持ちで」と話しますとうなずいてくれます。
Yさんは78歳、パーキンソン病で調子のいい時にはベッドと居間の間を手すりで往復できる程度(要介護3)でした。男の子2人は県外に住んでいて、72歳の奥さんが介護を担当されています。肝っ玉母さんタイプで、明るく元気がよく、突然訪問することがあってもきれいに化粧されていました。同行の看護師に「幾つになられても、女性が化粧されているのはいいものだね」としたり顔で話したものでした。ところがこのYさん、引きこもり状態で週一度のデイケアに行くのも渋って、「デイケアに行っても、昼過ぎになると早く帰りたいと言うのですよ。全く幼稚園に行きたがらない子どもと一緒なんだから」と笑いながら話していました。「デイケアはカラオケがうるさくて眠れない。女の人は大声でしゃべるし、男の人は少なくて肩身が狭い」とはYさんの勝手な言い分。「若いころは人付き合いもよかったんですよ。病気になってから変わってしまった」と、奥さんは「デイケアの間だけでも息抜きができると思っていたのに」とちょっと嘆いていました。
鹿児島県は日本一独居老人の多い県だといわれています。医学の進歩で長生きできるようになったことは評価できますが、充実した生きがいのある老後を過ごすことは思いのほか難しいことのようです。あと10年もしないうちに、自分がそのような世界に入っていくことになりますが、いくら想像力を働かせてもその時にならないとわからないことばかりです。
ある調査では、介護を頼みたい相手は男性の場合は配偶者が圧倒的に多いのですが、女性では子ども(おそらく娘)が6割で、配偶者とヘルパーが4割となっています。介護事情もその関係や年齢、認知症の有無などにより状況はまるっきり違ってきます。まだ若くて認知症もない時には、お互いに趣味など自分の生きがいを持ちながら、過度に干渉することなく自然体で暮らすことをお勧めします。ところが介護を受けるとなると、介護者と好ましい関係を保ちながら、長期的な視点で生活を見直していくことが必要になります。災害時の援助として自助、共助、公助がありますが、理想的な共助社会が実現したとしてもまずは自らを守る自助の心がけが必要になります。そして健康長寿でピンピンコロリを実現するには生活習慣病対策として歩くこと、そして食事の管理が重要です。
「息抜き」には、日々の生活に心の余裕が必要で、素敵な介護者は男女問わず、庭の手入れも行き届いて四季折々の花が咲いていたことが印象に残っています。また夫の介護を受けながら72歳で自分史を書かれたALSの女性にはびっくりしました。国には公的サービスの充実に努力して欲しいですが、まずは自助を心掛け、お互いに決して一人ぼっちではないという連帯感を持ちながら毎日を楽しく過ごしたいものです。
お互いの息抜きも大切
介護には終わりがないので、頑張り過ぎないことが大切です。高齢の参加者の多い講演で、「みんなで荷物を持つとき、『せいの!』」と声は出しても力は入れないくらいの気持ちで」と話しますとうなずいてくれます。
Yさんは78歳、パーキンソン病で調子のいい時にはベッドと居間の間を手すりで往復できる程度(要介護3)でした。男の子2人は県外に住んでいて、72歳の奥さんが介護を担当されています。肝っ玉母さんタイプで、明るく元気がよく、突然訪問することがあってもきれいに化粧されていました。同行の看護師に「幾つになられても、女性が化粧されているのはいいものだね」としたり顔で話したものでした。ところがこのYさん、引きこもり状態で週一度のデイケアに行くのも渋って、「デイケアに行っても、昼過ぎになると早く帰りたいと言うのですよ。全く幼稚園に行きたがらない子どもと一緒なんだから」と笑いながら話していました。「デイケアはカラオケがうるさくて眠れない。女の人は大声でしゃべるし、男の人は少なくて肩身が狭い」とはYさんの勝手な言い分。「若いころは人付き合いもよかったんですよ。病気になってから変わってしまった」と、奥さんは「デイケアの間だけでも息抜きができると思っていたのに」とちょっと嘆いていました。
鹿児島県は日本一独居老人の多い県だといわれています。医学の進歩で長生きできるようになったことは評価できますが、充実した生きがいのある老後を過ごすことは思いのほか難しいことのようです。あと10年もしないうちに、自分がそのような世界に入っていくことになりますが、いくら想像力を働かせてもその時にならないとわからないことばかりです。
ある調査では、介護を頼みたい相手は男性の場合は配偶者が圧倒的に多いのですが、女性では子ども(おそらく娘)が6割で、配偶者とヘルパーが4割となっています。介護事情もその関係や年齢、認知症の有無などにより状況はまるっきり違ってきます。まだ若くて認知症もない時には、お互いに趣味など自分の生きがいを持ちながら、過度に干渉することなく自然体で暮らすことをお勧めします。ところが介護を受けるとなると、介護者と好ましい関係を保ちながら、長期的な視点で生活を見直していくことが必要になります。災害時の援助として自助、共助、公助がありますが、理想的な共助社会が実現したとしてもまずは自らを守る自助の心がけが必要になります。そして健康長寿でピンピンコロリを実現するには生活習慣病対策として歩くこと、そして食事の管理が重要です。
「息抜き」には、日々の生活に心の余裕が必要で、素敵な介護者は男女問わず、庭の手入れも行き届いて四季折々の花が咲いていたことが印象に残っています。また夫の介護を受けながら72歳で自分史を書かれたALSの女性にはびっくりしました。国には公的サービスの充実に努力して欲しいですが、まずは自助を心掛け、お互いに決して一人ぼっちではないという連帯感を持ちながら毎日を楽しく過ごしたいものです。
