Blog前南風病院院長 福永秀敏先生の雑感

造士館講座(2016/07/21) 

7月16日、土曜日にNPO法人造士館講座運営委員会から「講演」を、一年ほど前に頼まれていた。岡崎弘也先生(元公立・私立高等学校長)という方が私の院長室まで来られて、「手弁当になりますが・・・」と恐縮して言われたので、「もちろん結構です」と答えたことがあった。
 この講座の趣意(PROSPECTUS)には次のようなことが述べられている。ちなみに造士館とは島津藩の藩学で、1773年に設立されている。
 当講座は、社会人、大学生、高校生を対象にしており、いつでも、どなたでも自由に参加できます。
 進取の気風に富み、勇気をもって実社会に飛び出していく頼もしい若者を育む教場を目指しております。
 藩校時代のテキストで読む「論語購読」、様々な分野の第一線で活躍する講師が熱く語りかける「自己啓発セミナー」、知の最前線を学ぶ「夏期集中講座」の三講座を中心に展開します。
 知の拠点として地域社会に広く門戸を開いている鹿児島大学をはじめ、多くの企業・団体・個人に全面的にお力添えを頂いています。
 この日の午後1時半ごろ、鹿児島大学本部に向かった。私は昭和41年に入学してこの場所で2年間の教養課程を修めたが、大学構内に入るのは井形先生が学長をされていたとき(確か平成3年に南九州病院の副院長に就任した時に、進路の相談で伺ったように記憶している)以来である。
 自家用車で行くと、大学の入り口は機械式のバーが降りており、どうすればいいのか戸惑った。外はあいにくのひどいどしゃ降りである。「今日、造士館講座の講演を頼まれているのですが・・・」と車の中から話すと、一人の女学生らしき女性が傘もささずに出てきて、パネルにタッチしてバーを開けてくれた。後で聞いて見ると、ボランティアで会の運営に携わってくれている法文学部の女子学生のようである。
 会場の201号室に着くと、受付があり、まだ数人ぐらいしか見えていない。ところでこの造士館講座、運営委員会の館長は島津家32代当主の修久氏であるが、運営の実質的な主催者は運営副委員長の岡崎弘也さんと事務局長の福留克彦さん(鹿児島銀行OBで、私の鶴丸高校の同級生)のようである。岡崎先生には開会のあいさつ、講演の司会と丁寧な講評(ストライクゾーンをついていましたよ!)までして頂いた。
 講演は101号教室で、午後2時に始まったが、会場には50人ほどが集まってくれていた、「あいにくのどしゃ降りで、集まられた人数が少なくて・・・」と岡崎さんは恐縮されていたが、吉野町の相良先生や私が15年前に診察したことがあるという女性も来てくれていた。
 講演の内容は自己紹介(DVDで)、私の難病人生、いのちを考える、しあわせの形を考える、難病法の成立、人材育成などにまとめてみたが、約一時間半、熱心に聴講してもらった。
 文字通り手作りのささやかな講演会だったが、達成感は高く心地よい気持ちで岡崎さんと後藤さん(鹿児島市教育委員会相談員、元小学校長)に見送られて大学を後にした。