運転免許証の返納(2016/08/08)
昨日の「すいもあまいも」の私の担当したコーナーだが、いつものようにこのお題にも正解はない。高齢社会では避けては通れない問題であるので、みんなの議論のきっかけにでもなれば幸いである。なお、行政の問題に関しては、たまたま当院の外来でお会いした隈元さん(伊佐市長)のアイデアを拝借した。全くの偶然であるが、朝日新聞でも確か4回シリーズで取り上げていた。
(問)70代後半の父に運転免許を返納させるか悩んでいます。父は昔からどこへ行くにも車を使っています。本人はまだまだと思っているようですが、若い頃に比べて、駐車が苦手になったり、ハンドルさばきを危なっかしく感じます。最近、更新時期を迎え、最後にしてほしいのですが、言い出せません。数年前、免許を返納した義父が、短い間に衰えていったのを目の当たりにしたからです。田舎では車がなければ外出が難しく、引きこもりがちになります。しかし、事故を起こして、本人だけでなく他人にけがをさせてからでは遅いと思います。どうするべきでしょうか?(50代男性)
(解)運転免許証の返納は、超高齢社会が直面する問題です。病院には認知症やパーキンソン病の方が受診されますが、配偶者が運転する場合が多いので、患者と同様に介護者の運転も気になります。
自家用車が普及していなかった時代には、誰も不自由とは感じなかった問題です。「回りが危ないと感じたら返納して」が模範解答ですが、個人差も大きいので年齢は基準にはなりません。まだ大丈夫と考えるお年寄りと、心配する家族との「葛藤」が最大の問題でしょう。
都市部では「大事になる前に返納する」が基本。健康のために歩くか、バスなど公共交通機関を利用する。頭を切り替えて、「生きがい探し」は別で考えましょう。
ただ公共交通機関の乏しい地方では「車は生活の足」です。運転せざるを得ないことも事実です。循環バスの導入や地域のコミュニティーづくり、タクシー券への補助など、行政の努力も必要かと思います。近所での支え合いも大切になります。家族が近くにいれば、休みの日に食料などのまとめ買いをするのも一案です。
どうしても運転する場合は、リスクを下げるため、決めたルートで、決めた時間に走る、ゆっくり運転するなど、自身で安全運転を心がける。
何しろ本人が「納得」することが第一です。返納後の生活も家族みんなで支えていきましょう。
(問)70代後半の父に運転免許を返納させるか悩んでいます。父は昔からどこへ行くにも車を使っています。本人はまだまだと思っているようですが、若い頃に比べて、駐車が苦手になったり、ハンドルさばきを危なっかしく感じます。最近、更新時期を迎え、最後にしてほしいのですが、言い出せません。数年前、免許を返納した義父が、短い間に衰えていったのを目の当たりにしたからです。田舎では車がなければ外出が難しく、引きこもりがちになります。しかし、事故を起こして、本人だけでなく他人にけがをさせてからでは遅いと思います。どうするべきでしょうか?(50代男性)
(解)運転免許証の返納は、超高齢社会が直面する問題です。病院には認知症やパーキンソン病の方が受診されますが、配偶者が運転する場合が多いので、患者と同様に介護者の運転も気になります。
自家用車が普及していなかった時代には、誰も不自由とは感じなかった問題です。「回りが危ないと感じたら返納して」が模範解答ですが、個人差も大きいので年齢は基準にはなりません。まだ大丈夫と考えるお年寄りと、心配する家族との「葛藤」が最大の問題でしょう。
都市部では「大事になる前に返納する」が基本。健康のために歩くか、バスなど公共交通機関を利用する。頭を切り替えて、「生きがい探し」は別で考えましょう。
ただ公共交通機関の乏しい地方では「車は生活の足」です。運転せざるを得ないことも事実です。循環バスの導入や地域のコミュニティーづくり、タクシー券への補助など、行政の努力も必要かと思います。近所での支え合いも大切になります。家族が近くにいれば、休みの日に食料などのまとめ買いをするのも一案です。
どうしても運転する場合は、リスクを下げるため、決めたルートで、決めた時間に走る、ゆっくり運転するなど、自身で安全運転を心がける。
何しろ本人が「納得」することが第一です。返納後の生活も家族みんなで支えていきましょう。
