最期はどのように(後)(2016/10/14)
次にどのような状態で「最期」の時を迎えたいか。昨夕の療養通所介護事業所みなみ風の安全・サービス提供管理委員会でも話題に上った。
無理な延命処置は望まず、可能なら「尊厳死」に近い形で最期の時を迎えたいと思っている。ここで問題になるのは生命維持に直接関係してくる人工呼吸器と栄養の問題になる。前者についてはここでは論ぜず、後者の栄養補給の問題に関して、最近とみに普及してきた胃瘻栄養法がさまざまな問題を投げかけている。
私の義父はがんで亡くなったが、自身が医師であったこともあり余命を悟っていたのか、最期は食事や点滴を拒否していた。自らの病院に入院していたのでこのようなわがままが許されたのだろうが、一般的には点滴を拒否するのは難しい。
病院に入院し、何らかの事情で口からものが食べられなくなったとき、もちろん本人の意思は聞くわけだが、多くの場合には家族の考えが優先する。平均寿命を遙かに超えた高齢者の場合、無理に胃瘻処置など差し控えた方がいいのではないかと思うことが多い。それでも家族の中で一人でも強硬に「胃瘻を」という人がいると、やむなくその意見に従うことになる。
丁度この頃、九州ブロック事務所で医療事故調停委員会があった。ある病院で起きた事故であったが、「胃内容物の誤嚥による呼吸不全事案」というものである。79歳のびまん性レビー小体型認知症の患者の胃内容物の気管支への逆流により窒息死したもので、医師や看護師に「注意義務違反があった」として提訴されたのである。
入院すると、どのような状態でも生かされることが道理で、そうでなければ病院側の怠慢や注意が足りなかったと考える人が多くなっている。「人のいのちは有限であり、いつかは無に還する」という厳粛な摂理を忘れているように思えてくる。高齢で神経系の病気では誤嚥は避けられないわけで、安全でかつ訴訟を避けるために病院や施設側が胃瘻造設を考えたくなるのもやむを得ない。
ある調査によると、医師の8割、市民の7割が「植物状態に陥ったら、胃瘻で生かされるのは拒否したい」と答えている。施設間で差はあるが、一人の胃瘻患者には、年間ざっと400万円の公費と100万円の自己負担が必要となる。全国40万人の胃瘻患者のうち、植物状態にある人が3割を占めるとすれば、毎年6千億円ものお金がこの医療に投じられることになる。
自民党の石原伸晃幹事長(2012年当時)が胃瘻の措置を見学した際の感想として、「意識がない人に管を入れて生かしている。(病院で)何十人も寝ている部屋を見せてもらった時に何を思ったかというと(映画の)エイリアンだ。人間に寄生しているエイリアンが人間を食べて生きているみたいだ」と発言したことがあった。この時にはかなり批判を浴びたが、最近では「もう年だし、胃瘻はいいのでは」という言葉も普通に聞かれるようになってきている。
高齢社会が加速度的に進む今日、この「胃瘻」を巡る問題は避けて通れない。な競争率になっているだろう。
無理な延命処置は望まず、可能なら「尊厳死」に近い形で最期の時を迎えたいと思っている。ここで問題になるのは生命維持に直接関係してくる人工呼吸器と栄養の問題になる。前者についてはここでは論ぜず、後者の栄養補給の問題に関して、最近とみに普及してきた胃瘻栄養法がさまざまな問題を投げかけている。
私の義父はがんで亡くなったが、自身が医師であったこともあり余命を悟っていたのか、最期は食事や点滴を拒否していた。自らの病院に入院していたのでこのようなわがままが許されたのだろうが、一般的には点滴を拒否するのは難しい。
病院に入院し、何らかの事情で口からものが食べられなくなったとき、もちろん本人の意思は聞くわけだが、多くの場合には家族の考えが優先する。平均寿命を遙かに超えた高齢者の場合、無理に胃瘻処置など差し控えた方がいいのではないかと思うことが多い。それでも家族の中で一人でも強硬に「胃瘻を」という人がいると、やむなくその意見に従うことになる。
丁度この頃、九州ブロック事務所で医療事故調停委員会があった。ある病院で起きた事故であったが、「胃内容物の誤嚥による呼吸不全事案」というものである。79歳のびまん性レビー小体型認知症の患者の胃内容物の気管支への逆流により窒息死したもので、医師や看護師に「注意義務違反があった」として提訴されたのである。
入院すると、どのような状態でも生かされることが道理で、そうでなければ病院側の怠慢や注意が足りなかったと考える人が多くなっている。「人のいのちは有限であり、いつかは無に還する」という厳粛な摂理を忘れているように思えてくる。高齢で神経系の病気では誤嚥は避けられないわけで、安全でかつ訴訟を避けるために病院や施設側が胃瘻造設を考えたくなるのもやむを得ない。
ある調査によると、医師の8割、市民の7割が「植物状態に陥ったら、胃瘻で生かされるのは拒否したい」と答えている。施設間で差はあるが、一人の胃瘻患者には、年間ざっと400万円の公費と100万円の自己負担が必要となる。全国40万人の胃瘻患者のうち、植物状態にある人が3割を占めるとすれば、毎年6千億円ものお金がこの医療に投じられることになる。
自民党の石原伸晃幹事長(2012年当時)が胃瘻の措置を見学した際の感想として、「意識がない人に管を入れて生かしている。(病院で)何十人も寝ている部屋を見せてもらった時に何を思ったかというと(映画の)エイリアンだ。人間に寄生しているエイリアンが人間を食べて生きているみたいだ」と発言したことがあった。この時にはかなり批判を浴びたが、最近では「もう年だし、胃瘻はいいのでは」という言葉も普通に聞かれるようになってきている。
高齢社会が加速度的に進む今日、この「胃瘻」を巡る問題は避けて通れない。な競争率になっているだろう。
