Blog前南風病院院長 福永秀敏先生の雑感

長寿経営の秘訣(2016/10/03) 

私たちの南風病院は発足以来62年を数えるが、病院を含む企業が長期に存続できるポイントについて、病院経営編(病院羅針盤)のなかで内藤啓志さん(税理士法人名南経営)が述べておられる。
 日本には長寿企業が多いといわれ、創業100年以上の企業数が約2万6千社あるという。平成24年に財務省近畿財務局が創業100年以上の老舗企業52者を対象にその長寿の秘訣をヒアリングした結果が公表されている。
 その長寿の秘訣を要約すると、「本業重視、品質の維持」、「堅実経営」、「企業理念の継承」などの「伝統」という部分と、「顧客ニーズに合わせた既存商品等の改良」などの「革新」という部分のバランスにある。
 そこで一般企業の長寿経営の秘訣から、病院の長寿経営のポイントを6項目にまとめている。
1.  明確な使命を持っている
 地域における自院が担うべき役割、自院の強みは何かという点について、明確な使命感がある。
2.  長期ビジョンを持っている
 外部環境は変わっても、長期ビジョンを策定することは重要である。短期的な利益を優先せず、長期的繁栄を目指してビジョンを策定すべきである。
3.  人材重視の視点がある
 病院は「医療サービス」という形のないものを提供している事業体である。「医療サービス」は各職員が提供するため、企業でいう「商品」は、病院では「人(職員)」であるといっても過言ではない。そのため、職員の成長がそのまま病院の成長となる。
4.  環境の変化に素早く対応できる
 社会の変化、顧客ニーズの変化に合わせて変化し続けることができる病院こそ、選ばれる病院となり、長寿経営が可能となる。
5.  財務戦略は保守的に
 言い換えると、「堅実経営」、「無駄な投資をしない」ということ。変化を恐れず、改革・改善をしていくことは必要だが、費用対効果を検証したうえで、投資することが重要である。
6.  病院の企業文化・価値観を維持し、継承すること
 企業文化や価値観はいわゆる「ブランド」であり、そのブランドを後世に伝えていく努力を怠らないようにしなければならない。
 さてわが南風病院も60年を超えているわけで、上記6つのポイントをうまく取り入れながら運営してきたからこそと思える。今後、厳しい時代を迎えるわけだが、職員みんなで努力して長寿病院へと育てていけないものか。