Blog前南風病院院長 福永秀敏先生の雑感

医療安全研修アドバンスコース(前)(2016/12/01) 

11月12日、秋晴れの朝、7時35分鹿児島空港発ANA542便で大阪伊丹空港に向けて出発した。伊丹空港には定刻の8時45分に到着、そのまま高速バスで梅田に向かった。今日は「日本病院会医療安全研修アドバンスコースの研修会」で、会場は梅田CIVI貸し会議室が予定されている。
        会場には9時半に着いたが、すでに日本病院会の末永副会長や講師の長尾先生(名古屋大学教授)、北野先生(弁護士)は控室で打ち合わせに入っていた。研修会は10時に始まったが、受講者は近畿圏内を始め全国から53人が集まり、10個のグループに分かれて始められた。顔ぶれは病院の医師、看護師、薬剤師など多種多様で、一日かけて医療事故調査制度に関連する総論的な講義とグループワークなどの実習を受けることになっている。
まず末永副会長の挨拶に続いて、長尾先生による「標準化された医療事故とは」というタイトルの講義の後、事例(頸椎前方除圧固定術後、翌日意識が消失し、遷延性脳障害のために死亡された60歳男性例)に基づいてチェックリストの作成、時系列の把握、SpO2グラフの作成、ヒアリング事項の作成、事実経緯作成、事前的評価作成の後に総括を行い、昼休みを挟んで、事実経緯の解説、再発防止策立案についてグループワークも交えながら、事故調査報告書の作成手順について具体的に学んでいった。今回の医療事故調査制度の根幹はいかにして質の高い事故調査報告書を作成し、遺族に納得していただけるかにかかっている。
その後、北野弁護士による「遺族とのコミュニケーション・オープンディスクロージャーの重要性」の講義、2事例について医療事故として医療事故調査・支援センターに報告すべきかどうかについて会場からの意見も交えて討議した。最後に長尾先生が「予期せぬ死亡とは」というタイトルで〆の講義を行い、17時に私が閉会の挨拶を行って、研修会は終了した。
        北野先生はオープンディスクロジャーの定義について次のようにまとめられた。
        率直な情報開示であって、有害事象の発生後に、患者やその家族と誠実なコミュニケーションをとるプロセスのこと、責任の所在を明らかにすることではない。
★ 6原則というものがある。
① 切なタイミングで率直なコミュニケーションを行う。
② インシデントの発生を認める。
③ 遺憾/謝罪の意を表明する。
④ 患者とその関係者が抱くと考えられる期待を妥当な範囲で想定しておく。
⑤ スタッフを支援する。
⑥ 守秘義務を守る。