Blog前南風病院院長 福永秀敏先生の雑感

(相談)手術後に体力落ち歯がゆい(2017/02/07) 

2年前に心臓弁の手術を受けました。主治医からは運動能力が半減すると説明されたのですが、予想以上に動けなくなりました。歩くのはゆっくり、少しの坂道で息が上がるので、遠出を躊躇してしまいます。それがとても歯がゆいです。元気なうちに、もっと山登りや海外旅行をしておけばよかったと後悔しています。少しでも改善したいと、最近、スポーツジムに通い始めました。気力に体力が付いていかないのが悔しいです。(70代女性)
         
         回答(気力とのバランスをとって回復を)
         人はよわいを重ねると、体力と気力のギャップに悩むものです。年相応の体力がどの程度のものなのかは、誰しも初体験の世界です。今まで何気なくできていたことができなくなると不安になります。私も思いがけず転んだりすると、「寄る年波には勝てぬものだ」とため息をつく毎日です。特に大病を患った後ですので、なおさらのことと想像できます。
         一方で「病は気から」という言葉があります。長いこと医者をしてると、私の言葉一つで見違えるように元気になる患者さんがいます。「後悔先に絶たず」ということわざのように、いまさら悔いてもせんないことです。あれこれ思い悩まず、心機一転、新しい挑戦を続ければきっといい結果につながります。他人と比べることなく、自身の健康は自分で考えましょう。
         ある新聞で、ノルウエーのキャリアウーマンの次のような言葉を紹介していました。「疲れたり、気分の乗らない日」には、「寝る」「単純化する」「書く」「バランスを取る」というものでした。
         「バランスを取る」は人生の中で最も重要なことです。「過ぎたるは及ばざるがごとし」というように、自分の体力や体調とよく相談しながら、十分な睡眠をとり、少しずつ健康を取り戻せたら、気力も自然と充実してくるのではないでしょうか。現在の70歳代の体力は、昔の50歳代に相当するといわれていますよ。