Blog前南風病院院長 福永秀敏先生の雑感

プレゼンの仕方(前)(2017/03/10) 

28年度第3回看護研究発表会が多喜ホールで開催された。18時からの時間設定だったので参加は強制ではなく自由参加だったかと思われる。ところが立見席もできるような盛況ぶりで、看護師のみなさんのモチベーションの高さを感じる。私は秘書の鳥居さんに「院長も出てくださいよ」と促されて出席することになった。もっとも今までにも何度か出席したことはあったが、あらためて質の高い内容にびっくりした。
         プレゼンの仕方、スライド作成、発表論文の内容(目的、方法、倫理的配慮、結果、考察、結語、文献)も3演題とも、ほぼ完ぺきによくできていた。共同研究者や師長さん方の指導も行き届いていたものと評価したい。
         また演題のテーマも適切で、病棟での身近なテーマから、問題点を解決するためにはどうすればいいかに主題を据えている。私は学会に出席した時など、よく眠ってしまうこともあるが、今回は楽しく興味を持たせる発表で、身を乗り出して聞いていた。
         一席目は「血液透析患者の睡眠に対する認識調査(発表者は透析室の鈴木恵美さん)」で、透析患者の睡眠に対する認識を調査したものである。良眠軍と不眠群に分けてみると、前者は質を後者は量(時間)を大切にしている。今後行うべきこととして、血圧を下げずに安楽な透析、透析後疲労感がない、日常を快適に過ごせるように、透析の時だけでなくその先にある生活にも目を向けて取り組む必要性を強調していた。個人的なことになるが私も不眠群に属して、「量」を気にする方である。
         二席目の「退院支援のカンファレンスにおける看護師の情報収集内容の現状と課題の明確化(3回病棟の政岡あかねさん)」は退院支援のカンファレンスの内容をチェック表を用いて分析して、退院支援に関する情報収集の現状(記載率など)と課題を明らかにしようとするものである。その結果、受け持ち看護師は退院支援カンファレンスへの参加率は75%と高い数字を示していた。CP(クリニカルパス)使用者では、予測がつきやすいためか退院後の社会保障の必要性に関する記載率が低い。キーパーソンが配偶者の場合、同居していることが多いため、ADLや生活状況、社会保障についての記載率が高い。また同様に介護保険の利用者は、担当のケースワーカーなどからの情報が得やすいため、記載率が高い。
         三席目は「看護師の環境整備に対する意識と実態調査(6回病棟の山北三智さん)」で
 病院の環境整備は療養する患者にとっては生命維持のために重要なものであるという認識のもとに、看護師の意識調査を[行う中で今後の課題を見出していきたいということで研究を始めている。その結果、医療機器の設置やライン類の整理は気になると答えた人が多く、8割以上の人が実施している。ところがベッド柵周囲の汚染には気にはなっているが、実施していない人が多かった。特に経験年数が高い人に実践できていない傾向にあるのも面白い。
         それぞれの演題ごとに講評者も決められており、最後に総括の講評を司会の中山師長が行い、その後で片平看護部長、私、理事長が感想を述べた。
         最後に理事長から発表者全員に、「コーヒーでも飲んでください」との配慮の「おまけ」もついていた。