Blog前南風病院院長 福永秀敏先生の雑感

早生まれの人は損?得?(後)(2017/03/02) 

翌日は隣町の合志市の熊本県農業公園(カントリーパーク)で開催されている「JA植木まつり」に行くことにした。宿から40分ほどで会場に着いたが、途中、車から眺められる風景は広大で、阿蘇山をはるか遠くに見渡すことができる。鹿児島のスーパーマーケットには熊本産のトマトなどの野菜が並んでいるが、これも納得がいく。またこの辺りには、特に地震の影響を見ることはほとんどなかった。
 植木まつりには、庭木をはじめ、花鉢・苗物、庭園に加え、地域自慢の特産物など展示即売があり、天気も良く、最後の日曜日だということもあり、大いににぎわっていた。盆栽などの値段を見ると、結構いい羽振りのものでも一万円(それとも一桁間違ったのかな)辺りで買えるものもあり、植木の値段などさっぱりわからない。屋台の赤牛の焼肉やイチゴ大福などを美味しくいただいた。
         ところで一年は12か月あるが、4月に学年が始まる現在の日本の制度では1月1日~4月1日までの生まれの人は、いわゆる「早生まれ」となる。そのため運動能力など明らかな差異も報告されている。
         もう随分古いデータになるが、サッカーのJ所属選手の誕生月を調べた人がいた。1月(33人)、2月(24)、3月(27)、4(73)、5(64)、6(52)、7(58)、8(44)、9(49)、10(41)、11(28)、12(26)となっており、4月から10月までに生まれた人が圧倒的に多い(母集団の数は不明)。ちなみに4月生まれのJリーガーは73人で、2月生まれの24人と比較すると3倍以上の開きになる(もっとも2月は、4月より2日か3日少ないのだが)。
         Jリーグ技術アカデミー部のマネージャーの山下さん(当時)は、「同学年が一緒になって運動すると、早生まれの子供は4月生まれと比べてどうしても体格面で劣る。すると『自分は運動ができない』という意識が根付いてしまい、運動から離れるのではないか」と分析している。ただ山下さんは「例えば中田英寿は一月生まれだがトップ選手になった。早生まれは決して劣っているのではない。うまく才能を伸ばせるように、指導者も意識しなくてはならない」とも語っている。
         一方、学力面でも特に小学校低学年では差が出てしまいがちで、学校の先生には、早生まれの子供に早い時期に(できない子だという)烙印を押したりすることがないように注意を促したい。総務省の就学構造基本調査で「4年制大学卒業の比率」によると、25~60歳の3月生まれの人の4大卒の割合は、男性の場合25%台、4月生まれより3ポイント低く、女性も1ポイント低い結果だったという。このように「最大11ヶ月の差」を気にする親も多いが、小学5~6年になると差は消えてくるので、焦らないことが大切だという。
         自分の周りの人の生年月日を思い浮かべると、早生まれの人がそれほどハンディになっているようには思えないが、皆さんの場合はどうですか。