鹿児島市勤務医会での福元紳一弁護士の講演(後)(2017/06/28)
第二章ではインフォームドコンセントについて、法令で定められており、患者の同意こそが医療行為の違法性阻却事由であること、患者本人の同意が得られない時の処置、理想的な同意書を示された。
そして同意書の証明力を確保するための留意事項として、①実際の説明・同意と同意書の記載の一致、②患者本人の意思に基づく同意であることの裏付け方法、インフォームドコンセントのプロセスの証拠化を挙げられた。
またメラビアンの法則とインフォームドコンセントでは、人は見た目が大切であることを強調された。ちなみにメラビアンの法則とは、アメリカUCLA大学の心理学者/アルバート・メラビアンが1971年に提唱した概念で、人物の第一印象は初めて会った時の3〜5秒で決まり、またその情報のほとんどを「視覚情報」から得ていると言う概念のことである。第三章のカルテ開示に関しては、開示請求が増加してきており、個人情報保護法案の全面施行で、カルテの開示が請求されたら病院側は特別な理由がない限り法的にも拒めないことになっている。
診療記録の開示に関する法律・条令の目的は個人の自己情報のコントロール権を実質的に褒賞することにあるが、指針の目的としては医療従事者と患者とのより良い信頼関係を構築することにある。そのためきちんとした診療記録であれば、開示により患者側の弁護士や相談を受けた医師も納得するところとなり、訴訟に至らない場合も多い。
死亡した患者の診療録の開示を求め得る者の範囲は厚労省の指針では患者の配偶者、子、父母およびこれに準ずるものとなっているが、福元弁護士は日本医師会の指針にある患者の法定相続人というのが妥当ではないかということだった。
第四章はチーム医療における情報の適切な共有についての考察で、もしこの共有を怠れば、患者やご遺族の間で紛争が発生したり、医療関係者が対立することにもなりかねない。したがって、日ごろのカンファレンス体制の整備が重要である。
第五章では診療ガイドラインを意識した診療の重要性を挙げた。この点に関しては医療者側、相手の弁護士側、また裁判官の間にも認識の違いがあるように思える。診療ガイドラインの内容に沿った医療行為がなされなかった場合、現在では医療機関側がその合理性を主張立証する必要に迫られる危険があるのだという。
第六章は医療事故調査制度の適切な運用についてである。この制度の本来の目的は再発防止策の策定に利用されるはずだったが、事案を報告することで責任追及に転用される懸念がある。逆に報告すべき事案について報告を怠れば、法改正により病院等の管理者が医療事故に該当するかどうかの判断権の一部を奪われて、医事紛争の増加要因になる危険性がある。
ところで現在のセンターへの報告対象事案は「医療起因性」要件と「予期せぬ死亡」要件に限られている。特に後者の「予期せぬ死亡」要件は、事前説明(IC)を十分に行うこと、及び医療記録の記載を充実させることにより、報告対象事案が発生するリスクを減らすことができることを胸に留めておくべきである。
そして同意書の証明力を確保するための留意事項として、①実際の説明・同意と同意書の記載の一致、②患者本人の意思に基づく同意であることの裏付け方法、インフォームドコンセントのプロセスの証拠化を挙げられた。
またメラビアンの法則とインフォームドコンセントでは、人は見た目が大切であることを強調された。ちなみにメラビアンの法則とは、アメリカUCLA大学の心理学者/アルバート・メラビアンが1971年に提唱した概念で、人物の第一印象は初めて会った時の3〜5秒で決まり、またその情報のほとんどを「視覚情報」から得ていると言う概念のことである。第三章のカルテ開示に関しては、開示請求が増加してきており、個人情報保護法案の全面施行で、カルテの開示が請求されたら病院側は特別な理由がない限り法的にも拒めないことになっている。
診療記録の開示に関する法律・条令の目的は個人の自己情報のコントロール権を実質的に褒賞することにあるが、指針の目的としては医療従事者と患者とのより良い信頼関係を構築することにある。そのためきちんとした診療記録であれば、開示により患者側の弁護士や相談を受けた医師も納得するところとなり、訴訟に至らない場合も多い。
死亡した患者の診療録の開示を求め得る者の範囲は厚労省の指針では患者の配偶者、子、父母およびこれに準ずるものとなっているが、福元弁護士は日本医師会の指針にある患者の法定相続人というのが妥当ではないかということだった。
第四章はチーム医療における情報の適切な共有についての考察で、もしこの共有を怠れば、患者やご遺族の間で紛争が発生したり、医療関係者が対立することにもなりかねない。したがって、日ごろのカンファレンス体制の整備が重要である。
第五章では診療ガイドラインを意識した診療の重要性を挙げた。この点に関しては医療者側、相手の弁護士側、また裁判官の間にも認識の違いがあるように思える。診療ガイドラインの内容に沿った医療行為がなされなかった場合、現在では医療機関側がその合理性を主張立証する必要に迫られる危険があるのだという。
第六章は医療事故調査制度の適切な運用についてである。この制度の本来の目的は再発防止策の策定に利用されるはずだったが、事案を報告することで責任追及に転用される懸念がある。逆に報告すべき事案について報告を怠れば、法改正により病院等の管理者が医療事故に該当するかどうかの判断権の一部を奪われて、医事紛争の増加要因になる危険性がある。
ところで現在のセンターへの報告対象事案は「医療起因性」要件と「予期せぬ死亡」要件に限られている。特に後者の「予期せぬ死亡」要件は、事前説明(IC)を十分に行うこと、及び医療記録の記載を充実させることにより、報告対象事案が発生するリスクを減らすことができることを胸に留めておくべきである。
