Blog前南風病院院長 福永秀敏先生の雑感

健診模様(17)奥さんに先立たれた男性(2017/08/22) 

PET健診の結果説明での、養鰻業を生業にしておられる63歳の男性との話である。現在は息子さんと、手広くこの事業をされておられるということだった。
   この男性、身長は170センチを超えているが体重は59キロと、見るからにスレンダーで、精悍な顔つきをしている。若いころは80キロを超えていたらしい。20年近く前にゴルフをしようと思ってスーツを買いに行った時には、自分の体型に合う服がなくて困ったという。 
   59歳の時(4年前)に奥さんに先立たれて、このことを境にしてシンプルな食事と運動で、「ピンピンコロリ」を決意したということだった。現在の一番の願いは、「息子たちに迷惑はかけられない」という思いだそうである。
   住まいは垂水市で一人暮らし、朝3時半ごろに起きて軽い食事(ヨーグルトなど)の後、大隅にある(大崎町など)養鰻場3か所のウナギの生育状況のチェックをする。
   昼からは店から弁当を買ってきて食べた後、ジョギングと水泳に充てているという。今年の鹿児島マラソンでは5時間40分で完走した。水泳も最初の頃は50メートルがやっとだったが、現在は4キロも泳げるようになった。仲間からの支援の大切さも強調されて、水泳もマラソンも、そして登山の仲間にも支えられているということだった。
   夜は19時から赤ワインを毎日一本開けて、20時には床に就くという生活である。「チリのワインが意外に美味しいんですよ」と教えてくれた。焼酎はお湯を沸かすのが面倒だし、赤ワインだったら常温で飲めるので便利だという。毎月、30本を横浜の百貨店から送ってもらっているそうである。
   「それだけ運動されてお腹はすきませんか」とたずねると「慣れですかね、時々腹が鳴るときもありますが、それは健康な証拠だと聞いています」という。「ウナギは食べないのですか」には、「肉を時々、ウナギは一月に一回くらいですかね」と言う。
   血液検査をみると軽度の貧血があるが、肝機能を含めて全て正常値である。奥さんに先立たれた男は早死にすると言われるが、きちんとした健康管理のできる人もいるものである。
   この話を聞いてからというもの、私は宴会などでは今まで白ワインを頼んでいたが、今はもっぱら赤ワインをお願いしている。