Blog前南風病院院長 福永秀敏先生の雑感

リーダーシップ養成宿泊研修(下)(2017/09/13) 

安山顧問は「明日の南風を担うのはあなたたち」と題して、自らの警察組織での経験も踏まえながら面白く話してくれた。まず4月から当院で仕事をしての感想として、「人にやさしくあたたかく」の理念が行き渡っており、人を大事にしてくれる組織である。
 組織では病院も警察と同様、人材育成が大切である。それもいいタイミングで、次の一手を打つことが重要である。大学時代に大きな寮で暮らしたが、その後に大成している人は仕事のスキルも大事であるが、人間性の豊かな人であったことを振り返ってみて気づくことである。
 ここでNHKのプロフェショナル「仕事の流儀」で有名となった、羽田空港の清掃員、新津春子さんのことについて触れた。いい仕事をするうえで最も大切なことは、仕事に対する「誇りと愛着心」が大切である。「心を込めて仕事する、使う人の気持ちになって仕事をする」ことである。これも医療現場と同じである。
 組織では後継者の育成は必須である。そのためには相手の性格を考慮しながら、いいタイミングで引き継ぐことである。
 最後にリーダー心得の(裏)3ヵ条について話された。
 ① リーダーは(理想は求めても)完璧を求めるべからず
 ② リーダーはいい加減を旨とすべし
 ③ リーダーは開き直れ
 何れも、私も同感である。流石に長年、県警の中枢で仕事をされてこられただけに含蓄のある話であった。
 その後、グループワーク(研修)、そして17時から私の講話(後述)、18時30分から懇親会となった。
 懇親会の後、理事長の部屋に、ほとんどのメンバーが集まって遅くまで、ビールやワインを飲みながら歓談した。11時過ぎまで続いたらしいが、私は10時半ごろに自室に引き上げた。いつも思うことだが理事長の「おもてなしの心」には頭が下がる。
 翌朝は5時から温泉に入ったのち、散歩に出かけた。丸尾温泉郷からえびの高原への県道一号線を歩いたが、高原特有のひんやりした冷気も心地よく、天空には十五夜の月がかかっていた。道路わきの深い谷からは川のせせらぎの音がよく聞こえる。あちこちから硫黄の煙が立ち上っている。7年前の新燃岳の噴火が嘘のようである。原発事故の汚染はなかなか解決が難しいが、自然災害は人間の知恵と努力でどうにかなってくる。
 7時からのバイキングの朝食、会場がいっぱいになるほどで、こんなにたくさんの人が宿泊していたことに驚いた。料理のメニューも多く、美味しかった。最近のホテルではどこでも経験することだが、外国語が入り混じっている。島国で育った日本人も、否応なしに国際化を肌で実感する機会が多くなってきた。
 最後の研修会、各自の成果発表(決意表明)となった。それぞれ2分間、自分の価値観、5年後、10年後の夢について壇上から発表したが、一人残らず素晴らしいプレゼンだった。みんな制限時間内できちんとようやくできたプレゼンで、10時15分には全ての発表が終わった。それぞれに確かな夢と目標を持って仕事に取り組んでいる。隣に座って聞いていた小森園先生と、「今の若者は物怖じすることなく、自分の考えをきちんと発表できますね。教育の違いでしょうか。医師ではとてもこのように話せる人は少ないのではないでしょうか」と驚嘆することだった。甲乙つけがたい発表だったが、夢、プレゼン力、元気、考え方、共感度に分けて優秀者を選んで顕彰した。