Blog前南風病院院長 福永秀敏先生の雑感

健診模様(21)鼻の息(2017/09/06) 

「鼻息の荒い人」という言葉はよく耳にするが、ここでは別の話である。
 40歳代のおとなしそうな男性、一応の検査結果の説明を聞いた後、椅子から立ち上がり、振り帰りながら「質問をしていいですか」と言われる。「どうぞ」と言うと、「一つは先日、胸を打って肋骨を骨折をしたんですが、まだ残っていますか」というものである。「残ってはいますが、もう心配は要らないかと思います」と答える。
 「もう一つは、さきほど胃カメラを鼻から入れる時、『息をしていない方から入れてください』と言ったら、先生がけげんな表情されていたので、気分を害されたのではないかと思って・・・」と申し訳なさそうに言われる。「気分を害するようなことはないと思いますが・・・。鼻の息は、両方ともしているんじゃないですか」と、こちらが聞いてみた。すると「先日のテレビで放送していたのですが、人間の鼻の息は、片方ずつ交互にしているらしいですよ」と言われる。
 早速部屋に帰ってネットで調べてみると、「鼻の穴は2つあるので、鼻が詰まっていないときは、普通に両方を使って呼吸をしていると思っていませんでしたか?」という質問コーナーに「実は鼻は交互に呼吸していて、だいたい2時間半おきに、片方ずつしか使っていないそうです。鼻の奥にある鼻甲介(びこうかい)と呼ばれるところが、片方ずつ膨張することによって交互に呼吸しているのですが、これは自律神経によってコントロールされているとのことです。そしてそのサイクルはだいたい2時間半おきで、特に片側の鼻詰まりは横向けに寝ているときに顕著で、このことが寝ている時に寝返りを打たせる理由のひとつであると報告されています」とのこと。
 最近はテレビで「健康関連番組が花盛り」であり、大概の医療情報は仕入れている。医師も難しい時代になったなあ。