Serendipity(前)(2017/12/19)
久しぶりにいい講演を聴いた。
11月25日、城山観光ホテルで麻酔科学講座の開講記念会での垣花学教授による「研究から Serendipity」というタイトルの講演である。垣花教授は現在琉球大学医学部麻酔科学講座の教授であるが、沖縄県の出身で県立那覇高校から琉球大学医学部(5回生)を卒業し、二回の海外留学の経験もある。
まず、入局の時にどの科を選ぶかにあたって、面白い発想で選ぶ人もいるものだと感心した。
医学部を卒業して入局先を選ぶときに考えたのが、「10年したら一人前になれるだろうから、円満に医局を離れられる診療科を選びたい。そのためには、定年まで10年の任期の教授の診療科がいい。その一つが麻酔科だった」という。
そして辞めるときに医局長からきいと言われるであろう4つのことを、早く済ませておこうと思ったそうである。博士号の取得、海外留学、離島(宮古島)勤務、専門医資格の4つである。思い通りに10年で終わらせてしまったが、現在、大学に残って研究と臨床の両立を目指すことになろうとは・・・
講演では、琉球大学の学生が「どっちみち臨床家になるために医師の道を選んだのだから、研究は必要ではない」という言葉を聞いて、「自分も学生時代はそんなように思っていたが、実際には研究で『たくさん心配する』ことの重要性を学んだ」という話から始められた。
まず『脊髄虚血のマウスモデル作成とその応用』の話で、この“脊髄神経保護”の研究がきっかけとなり、世界的に有名なハーバード大学の関連病院であるマサチューセッツ総合病院(MGH)の麻酔科にVisiting Scientistとして10か月間招待される機会をもらった。このMGHでの研究は、当時日本では毒薬として知られていた硫化水素ガスを用いた臓器保護、特に脊髄保護の研究に従事された。現在硫化水素ガスは脊髄神経保護効果の研究だけではなく、アルツハイマー病やパーキンソン病への発症予防効果などにも広がっている。日本の硫化水素温泉の効果とも関係づけて、わかりやすく説明された。発想の豊かさと着眼力に優れていると感心した。
講演のメインは「研究から Serendipity」だった。Serendipityという言葉は私には初めて聞く言葉だったが、何気ない発見(気づき)から大きな研究結果を得られたご自身の経験を通して、臨床医にはSerendipity(何か重要なものを偶然発見する力)が重要であること強調された。現代の臨床医学では失敗が許されなくなっているが、研究活動は失敗の繰り返しであり、その過程でSerendipityが鍛えられのだという。それゆえに臨床医が研究に従事することには大きな意味があるのだと話された。
11月25日、城山観光ホテルで麻酔科学講座の開講記念会での垣花学教授による「研究から Serendipity」というタイトルの講演である。垣花教授は現在琉球大学医学部麻酔科学講座の教授であるが、沖縄県の出身で県立那覇高校から琉球大学医学部(5回生)を卒業し、二回の海外留学の経験もある。
まず、入局の時にどの科を選ぶかにあたって、面白い発想で選ぶ人もいるものだと感心した。
医学部を卒業して入局先を選ぶときに考えたのが、「10年したら一人前になれるだろうから、円満に医局を離れられる診療科を選びたい。そのためには、定年まで10年の任期の教授の診療科がいい。その一つが麻酔科だった」という。
そして辞めるときに医局長からきいと言われるであろう4つのことを、早く済ませておこうと思ったそうである。博士号の取得、海外留学、離島(宮古島)勤務、専門医資格の4つである。思い通りに10年で終わらせてしまったが、現在、大学に残って研究と臨床の両立を目指すことになろうとは・・・
講演では、琉球大学の学生が「どっちみち臨床家になるために医師の道を選んだのだから、研究は必要ではない」という言葉を聞いて、「自分も学生時代はそんなように思っていたが、実際には研究で『たくさん心配する』ことの重要性を学んだ」という話から始められた。
まず『脊髄虚血のマウスモデル作成とその応用』の話で、この“脊髄神経保護”の研究がきっかけとなり、世界的に有名なハーバード大学の関連病院であるマサチューセッツ総合病院(MGH)の麻酔科にVisiting Scientistとして10か月間招待される機会をもらった。このMGHでの研究は、当時日本では毒薬として知られていた硫化水素ガスを用いた臓器保護、特に脊髄保護の研究に従事された。現在硫化水素ガスは脊髄神経保護効果の研究だけではなく、アルツハイマー病やパーキンソン病への発症予防効果などにも広がっている。日本の硫化水素温泉の効果とも関係づけて、わかりやすく説明された。発想の豊かさと着眼力に優れていると感心した。
講演のメインは「研究から Serendipity」だった。Serendipityという言葉は私には初めて聞く言葉だったが、何気ない発見(気づき)から大きな研究結果を得られたご自身の経験を通して、臨床医にはSerendipity(何か重要なものを偶然発見する力)が重要であること強調された。現代の臨床医学では失敗が許されなくなっているが、研究活動は失敗の繰り返しであり、その過程でSerendipityが鍛えられのだという。それゆえに臨床医が研究に従事することには大きな意味があるのだと話された。
