内田康夫さん、亡くなる(後)(2018/04/10)
内田作品はこのようにダジャレも織り交ぜながら、会話のテンポがいいのもその魅力の一つになっている。
この本、そのまま読み終わったが、内田作品としては異色の内容になっている。浅見の兄の隠された痛ましい過去が明らかになるなど、浅見家の歴史が分かる仕掛けになっている。
ところでテレビの浅見光彦シリーズは登場人物、物語の構成ともパターは決まっていて、水戸黄門と同様に、安心して読んだりみたりすることができる。
家族構成は母、兄、兄嫁、姪、甥、自分、妹、お手伝いの須美子の8人であり、父は故人となっている元大蔵省(現・財務省)官僚(主計局長)の浅見秀一、兄は警察庁刑事局長の浅見陽一郎警視監。母の雪江は陽一郎・光彦の兄弟にとって逆らえない存在である。
物語はルポライターの浅見(33歳という設定)が旅雑誌『旅と歴史』の編集長、藤田の取材を頼まれて、日本各地の旅に出かけるところから始まる。そこで、事件と関係のある魅力的な女性に出会う。相前後して殺人事件が起きる。浅見はこの事件と直接関係していることも、関係していないこともあるが、好奇心から首を突っ込む。
地元の警察は時には容疑者として疑ったり、ぞんざいな扱いをする。そのパターンはほぼ同じになるが、まず浅見が「電話するのはやめてください」と慌てて言うと、相手の刑事にますます怪しむ。浅見の心境は「光彦、あなた、また事件にくびを突っ込んでお兄様に迷惑をかけないでね」という母のことが一番の気がかりなのである。其の後、身元調査を調べに行った刑事が戻ってくると、様子がうって変わって警察署長までがにこやかな顔で「浅見陽一郎刑事局長様の弟様であるなら最初から仰って頂ければよろしかったですのに」と大変丁寧な扱いを受ける。「兄は兄ですので、」という場面になる。今はやりの忖度や日本の警察の上下関係があからさまになる。
その後は浅見の冴えた探偵能力で無事犯人が検挙され、女性からの淡い恋心にも気づくことなく浅見は東京へと帰っていく。旅(事件を解決して)を終え自宅に戻ってくると必ず母親の雪江から、地方の名物も嬉しいけれど今回は素敵なパートナーがお土産だと思っていたのにと残念がられる。それにもめげず、次の事件への関わりを求めるために、旅と歴史の出版社へ向かい、浅見ちゃんと呼ばれる編集長に会いにいくというストーリーである。
その内田作品も読めなくなった。寂しいものがある。多くの読者に愛されていたようで、難病相談支援センターの副所長の小城さんも「30代から好きで読んでいました」と言っておられた。
この本、そのまま読み終わったが、内田作品としては異色の内容になっている。浅見の兄の隠された痛ましい過去が明らかになるなど、浅見家の歴史が分かる仕掛けになっている。
ところでテレビの浅見光彦シリーズは登場人物、物語の構成ともパターは決まっていて、水戸黄門と同様に、安心して読んだりみたりすることができる。
家族構成は母、兄、兄嫁、姪、甥、自分、妹、お手伝いの須美子の8人であり、父は故人となっている元大蔵省(現・財務省)官僚(主計局長)の浅見秀一、兄は警察庁刑事局長の浅見陽一郎警視監。母の雪江は陽一郎・光彦の兄弟にとって逆らえない存在である。
物語はルポライターの浅見(33歳という設定)が旅雑誌『旅と歴史』の編集長、藤田の取材を頼まれて、日本各地の旅に出かけるところから始まる。そこで、事件と関係のある魅力的な女性に出会う。相前後して殺人事件が起きる。浅見はこの事件と直接関係していることも、関係していないこともあるが、好奇心から首を突っ込む。
地元の警察は時には容疑者として疑ったり、ぞんざいな扱いをする。そのパターンはほぼ同じになるが、まず浅見が「電話するのはやめてください」と慌てて言うと、相手の刑事にますます怪しむ。浅見の心境は「光彦、あなた、また事件にくびを突っ込んでお兄様に迷惑をかけないでね」という母のことが一番の気がかりなのである。其の後、身元調査を調べに行った刑事が戻ってくると、様子がうって変わって警察署長までがにこやかな顔で「浅見陽一郎刑事局長様の弟様であるなら最初から仰って頂ければよろしかったですのに」と大変丁寧な扱いを受ける。「兄は兄ですので、」という場面になる。今はやりの忖度や日本の警察の上下関係があからさまになる。
その後は浅見の冴えた探偵能力で無事犯人が検挙され、女性からの淡い恋心にも気づくことなく浅見は東京へと帰っていく。旅(事件を解決して)を終え自宅に戻ってくると必ず母親の雪江から、地方の名物も嬉しいけれど今回は素敵なパートナーがお土産だと思っていたのにと残念がられる。それにもめげず、次の事件への関わりを求めるために、旅と歴史の出版社へ向かい、浅見ちゃんと呼ばれる編集長に会いにいくというストーリーである。
その内田作品も読めなくなった。寂しいものがある。多くの読者に愛されていたようで、難病相談支援センターの副所長の小城さんも「30代から好きで読んでいました」と言っておられた。
