Blog前南風病院院長 福永秀敏先生の雑感

白内障の手術(2)(2018/05/09) 

さていよいよ「手術の部」に入る。
 前処置の抗菌処置として、21日から(手術の3日前)から、クラビット点眼液を一日3回、点眼した。
 手術当日の24日のことである。予報では朝から雨で、昼間は強くなるというものだったが、まだ夜明け前の5時前には降っていない。眼科に直行しようと思っていたが、パソコンを病院に忘れてきたことを思い出して、車で病院に出かけて、いつものように院内ランを送付する。パソコンには「先生もお忙しいでしょうが、私達が応援していますので、治療専念されてください」というありがたいメッセージが古き友から送られてきている。
 8時に眼科まで歩いて行く。5階にエレベーターで昇って行くと、ネームプレートを左の胸に(右目の手術の人は右の胸と、左右を間違わないようなリスク管理)付けられた後、眼圧と視力検査などの簡単な検査をする。そのまま2階に降りて、8時半から馬渡先生の眼科診察である。その後、6階の今夜、入院することになっている病室を案内されて、とりあえず荷物を置く。手術室は3階で、「9時半に降りて来てください」と言われたので、その時間に降りていく。手術室の前には長椅子が置かれており、手術室への呼び込みがあるまでそこで待っている。
 名前を呼ばれて部屋に入ると、まずポケットから全ての持ち物を出すように言われる。手術室内には5人が入いることになっており、現在手術を受けている人以外に、4つの椅子が用意されている。そして手術室の行われている部屋の方に、ところてん式に手術が終わるたびに移動する仕組みになっている。まず私は最初の指定席に腰をかけて、そこで頭にキャップを被せられる。そして心電図モニターを装着され、血圧と体温が測られる。次の椅子に座ると、点眼麻酔を垂らされた後、ホットマスクを両眼部に付けさせられる。懐炉みたいなこのマスクは、しばらくすると温かくなる。次の椅子に座ると、まぶたの洗浄が行われる。そして最後の椅子で、再度点眼麻酔が行われ、心電図のモニターがオンになり、術前の準備は全て完了となる。
 部屋の廊下の白板には黒のマジックで、今日の手術予定の名前が書かれていて、手術が終わるごとに消されていく。ちなみにこの日は、16人の名前が書き込まれていて、私は5番目だった。
 10時頃に私の手術の順番となり、自動扉の向こうの手術台に腰を下ろす。椅子に座って待っていたときに隣のおじさんが、手術の済んだ人に「どげんじゃいもした」と聞いていたのを耳にする。「痛くはなかったどん、最後がちょっと押される感じじゃったど」と答えていた。まさにその通りで、水晶体を挿入するとき軽い鈍痛を感じたものの、手術(超音波水晶体乳化吸引術と眼内レンズ挿入術)そのものは簡単に終わる。実に機能的でシステム化された手術で、「術者の腕の見せどころはどこにあるのだろうか」と思わせるような手際の良さである。