Blog前南風病院院長 福永秀敏先生の雑感

3連休(前)(2018/07/25) 

連休になると、どこの爺ちゃん、婆ちゃんにとっても「孫の相手」で嬉しい反面、終わってしまうとお金が飛んで、疲れが残るというのが定番のようである。ただ、孫たちが元気に育っていく様子に直に触れられるのは、何にも代えがたい喜びである。
 海の日までの7月半ばの3連休、久留米に住んでいる息子の家族が私の誕生日祝いや照国神社の6月灯、私の弟の娘に6月に赤ちゃんが生まれたので会いたい等の「名目」、で2泊3日の予定で訪ねてくれることになった。
 猛暑の折、戸外で遊ぶ場所もないので迷った挙句、一日目は霧島に行くこととなった。土曜日、霧島の牧水荘で待ち合わせることになり、私たち夫婦は鹿児島から10号線を経て空港の横を通り、牧園から霧島温泉に入った。牧水荘に15時半ごろに着いた時には、息子たちは既に着いており、温泉に入っていた。電気のトラブルで冷房が付かないので、取りあえず「温泉でも」と勧められたようである。
 この温泉旅館の場所は丸尾の交差点を右折してすぐの所で、鹿児島大学の旧霧島リハビリテーションセンターの道路を挟んで真下にある。思い起こせばこのセンターには、十数年前に母が脳梗塞のリハビリのために入院していたこともあった。川平和美教授が、脳の神経回路を強化して機能回復を促進する新たなリハビリ法(促通反復療法)を開発し、軽~中度の麻痺患者を中心に成果を上げていたのである。母も懸命にリハビリに励んで、杖歩行ができるまでには回復していた。
 さて牧水荘のホームページには「神秘的な山々に囲まれた霧島温泉郷に佇む牧水荘。和の趣を大切にした館内では、しっとりとした静かな時間をお過ごしいただけます」と書かれている。確かに静かな佇まいであるが、建物は古くて和の趣というような上品な雰囲気ではない。恐らくこのような旅館で働く若い人はいないようで、人手不足の感じが全体的に漂ってくる。お年寄りだけの「家内工業」という風に感じるが、それでもサービスには一生懸命に取り組んでいるように思えた。部屋のテレビが映らないと電話したら、すぐに年配の叔父さんが大きなテレビを抱えて来てくれた。「硫黄の影響で、電気製品は一月も持たんのですよ」と、テレビごと替えてくれた。
 部屋の中にも温泉が引かれているが、熱くてとてもそのままでは入れない。水道水を相当な量、足してやっと入ることができた。大浴場には翌朝は行ったが、階下にあり、露天風呂と二つの浴槽がある。シャワーの水がちょろちょろしか出なかったり、ここでも人手不足なのかきれいには整備されていない。また「ほーほけきょ」という鳴き声が聞こえるので、この時期にひょっとしてホトトギスかと思ったら、録音されたテープのようである。過剰なサービスでなんだか興ざめという気がする。
 夕食は大広間に部屋ごとに用意されており、それなりに美味しかった。息子の嫁さんが誕生日を祝ってアップルパイを用意してくれていた。昨年は人吉の温泉で、古希を祝ってケーキを食べたので一年が経ったことになる。実に一年が経つのを早く感じる。隣のテーブルは夫婦二人で、帰りがけに会釈すると、宮崎から来られたようで、私と誕生日が二日違いということがわかり、しばし談笑することだった。