がん検診(前)(2018/09/11)
最近、「がんの見落とし」が大きな社会問題となってきている。典型的な「見落とし」は、放射線科医によるCTの画像診断で「がんの疑いがあり」と診断されながら、主治医が報告の詳細を見ずに治療が遅れたというケースである。明らかに担当医の単純ミスの場合もあるが、医師の立場から考えると事は簡単な場合でないこともある。
次のケースは共同通信社の配信によるものである。どこにでも起こりそうで、お互い、自戒しなければならない事例といえる。
北九州市は2018年8月30日、市立医療センター(同市小倉北区)の糖尿病内科の医師が2015年5月、コンピューター断層撮影装置(CT)検査の画像診断報告書を確認せず60代男性の肺がんを見落とし、治療が遅れたと明らかにした。男性は検査から約1年半後に死亡。医師は「糖尿病の症状が回復し、肺がんの可能性にまで気が回らなかった」と説明、既に退職した。
市によると、男性は15年4月に糖尿病内科を受診。胸部エックス線検査をした結果、右肺に腫瘤の影が写っていたため、CT検査をした。放射線医が「腫瘤が悪性か判断するための精密検査を求める」との趣旨の意見を付けた画像診断報告書を電子カルテ上に作成したが、50代の男性主治医は確認しなかった。
患者はその後も病院に通ったが、食事が取れなかったりせきが出たりするなど体調を崩し、16年3月、同科が再びCT検査を実施し、改めて腫瘤の影を確認。その後の精密検査で他の臓器に転移したステージ4の肺がんであることが分かった。男性は同年10月に小細胞肺がんで死亡した。
市は「治療の遅れにより死亡した可能性も否定できない」との見解を示し、今年7月、2千万円の示談金を支払う和解内容で遺族側と合意した。
病院側は再発防止策として、17年4月から電子カルテに未読の画像診断報告書を自動的に表示するシステムを導入した。
さて、画像診断を下すのは放射線科医ということになるが、それぞれの領域の専門医は、例えば私のような神経内科医は脳血管の動脈瘤の有無などには気を配るが、胸部の異常陰影などには注意がいかずについ見落としたりする。放射線科医の指摘をスルーしてしまって、しばらく経過して症状が出てはじめて見落としたことに気づくことになる。
ただ先ほどの北九州市の医療センターの場合には、確認不足と言うか見落としになるので弁解の余地はない。
次のケースは共同通信社の配信によるものである。どこにでも起こりそうで、お互い、自戒しなければならない事例といえる。
北九州市は2018年8月30日、市立医療センター(同市小倉北区)の糖尿病内科の医師が2015年5月、コンピューター断層撮影装置(CT)検査の画像診断報告書を確認せず60代男性の肺がんを見落とし、治療が遅れたと明らかにした。男性は検査から約1年半後に死亡。医師は「糖尿病の症状が回復し、肺がんの可能性にまで気が回らなかった」と説明、既に退職した。
市によると、男性は15年4月に糖尿病内科を受診。胸部エックス線検査をした結果、右肺に腫瘤の影が写っていたため、CT検査をした。放射線医が「腫瘤が悪性か判断するための精密検査を求める」との趣旨の意見を付けた画像診断報告書を電子カルテ上に作成したが、50代の男性主治医は確認しなかった。
患者はその後も病院に通ったが、食事が取れなかったりせきが出たりするなど体調を崩し、16年3月、同科が再びCT検査を実施し、改めて腫瘤の影を確認。その後の精密検査で他の臓器に転移したステージ4の肺がんであることが分かった。男性は同年10月に小細胞肺がんで死亡した。
市は「治療の遅れにより死亡した可能性も否定できない」との見解を示し、今年7月、2千万円の示談金を支払う和解内容で遺族側と合意した。
病院側は再発防止策として、17年4月から電子カルテに未読の画像診断報告書を自動的に表示するシステムを導入した。
さて、画像診断を下すのは放射線科医ということになるが、それぞれの領域の専門医は、例えば私のような神経内科医は脳血管の動脈瘤の有無などには気を配るが、胸部の異常陰影などには注意がいかずについ見落としたりする。放射線科医の指摘をスルーしてしまって、しばらく経過して症状が出てはじめて見落としたことに気づくことになる。
ただ先ほどの北九州市の医療センターの場合には、確認不足と言うか見落としになるので弁解の余地はない。
