Blog前南風病院院長 福永秀敏先生の雑感

震度(2018/09/10) 

緑豊かな厚真町(あつま)のほとんどすべての山肌の半分が削り取られて褐色に変わっている。厚真町では揺れの大きさを示す指標の震度が、当初の6強から7に訂正された。震度7というものがいかに強い揺れなのかがよく分る。
   2018年9月6日午前3時8分ごろ、北海道で最大震度6強(後に7と訂正)を観測する地震があった。各地で土砂崩れや家屋倒壊など、大きな被害が発生した。 
   気象庁によると、震源は胆振地方中東部(北海道胆振東部地震と命名)で、震源の深さは37キロ、地震の規模を示すマグニチュード(M)は6.7と推定される。千歳市の新千歳空港で震度6弱、札幌市や苫小牧市などでも5強を観測している。
   私が自分で体験したもっとも大きな震度は、あの東日本大震災である。2011年3月11日、午後2時46分ごろで、震源地は三陸沖でマグニチュードは7.9、深さは約10km、最大震度は7とされた。私はたまたま国立病院院長協議会の役員会(目黒にある雅叙園)に出席のため、知人の運転する車の中にいた。この時の震度を調べてみると、東京の大半は5弱となっている。ところが車の中から前方を見ると、大きな電柱が左右に大きく揺れるのがよく分った。恐ろしいほどだった。東京は帰宅難民であふれかえった。後で聞いたところでは、恩師の井形先生はこの日に、日野原先生と打ち合わせをされていたということだったが、お二人ともあの世に逝かれてしまった。
   鹿児島では2017年7月11日、午前11時56分ごろ、鹿児島湾を震源とするM5.3の地震が発生(深さ10キロ)した。震度5強が鹿児島市喜入町で、私の働いている南風病院では震度4ではなかっただろうか。
   もう少し遡ると、1997年5月13日日に薩摩地方を震源とするM6.4(薩摩川内市で震度は6弱)の地震があり、鹿児島市は震度4だったかと思う。
   東京で体験した震度5弱でも相当な揺れを感じたので、新千歳空港の震度6弱、札幌市の5強となると相当な揺れである。私は地震の翌日の12日、どうにかこうにかして羽田空港(震度5弱)に向かい、朝の便で鹿児島に帰ることができた。今回、新千歳空港は相当な被害(水漏れの為、終日閉鎖)を受けており空港は閉鎖になった。震度的には羽田空港と1の違いということになるが、被害の程度には相当な開きがある。
   私の体験した震度は5弱であり、7となるとどのくらいの揺れなのか想像できない。5弱では、都心を歩いても壁などの落下物はほとんど見かけなかった。阪神大震災の反省を踏まえ、2003年に決めた初動対処体制実施細目では「東京都23区内で震度5強以上、その他の地域で6弱以上の地震が発生した場合」に首相官邸の内閣危機管理センターに集まることが定められた。「5強」が被害が出るかどうかの目安のように思われる。