Best Doctors(2015/09/18)
Best Doctorsという冊子が季刊(法研)で送られてくる。今月号は国立循環器病研究センターの心臓血管内科部門長の安田聡先生のインタビュー記事で構成されている。その中で「バランスこそ良医の条件」という項が、若い医師には参考になると思ったので紹介したい。
ところでこのBest Doctorsというシステムは、米国ベストドクターズ社が独自の調査によって選出した信頼できる名医・専門医や医療機関を案内するサービスで、その日本版と言える。その方法については、以下のように書かれている。
医師同士による相互評価(ピアレビュー調査)により、名医・専門医を選出するというものである。この調査は、医師に「自己または家族の治療を、自分以外の誰に委ねるか」という観点から、他の医師についての評価を伺うことで進められている。最終的に一定以上の評価を得た医師を名医・専門医(Best Doctors in Japan)として選出される。定期的にこの調査を行うことで、名医・専門医のリストは更新され、調査ごとに最新の状態に保たれている。現在のBest Doctors in Japanは約6,100名である。
私自身に関していえば、外来患者ならいざ知らず入院患者を主治医として診なくなって久しいので、Best Doctorsとして登録されるのは気が引ける。どなたか推薦してくれたのか、ここ数年ノミネートされている。ただ本当のBest Doctorsとは、入院患者を直に診て、治療して培われるものだと思っている。
さて安田先生は次のように書いておられる。
国循でのレジデント時代のことである。そこでは豊富な臨床例とそれをもとにした研究、あるいは研究成果をすぐに臨床に応用できる環境で、科学者と臨床家のバランスの大切さを学んだ。ともすれば最近の若手は、研究者より専門医制度への志向が強く、症例数をこなすことに関心が偏りがちです。例えば、よく考えて行った30例と、何も考えない100例。どっちがためになる?とよくきくんですけどね。
名医、良医の条件として安田先生は躊躇なく「バランス」をあげた。「情と理のバランス」「心と頭のバランス」「臨床家と研究者としてのバランス」「社会人と医師としてのバランス」・・・。そして限界を知り、確率を見極め、己を過信しない謙虚さ。そこに冷徹なプロとして必要な準備が整う。
技術である以上、経験を積むことは不可欠だ。しかし起こりうるイベントを予測し、リスクを評価し、イメージトレーニングなど丹念な準備を積んで臨んだ経験の積み重ねと、それをしない経験の積み重ねは、単純に数で比較できない。予測や評価、それに基づく技術の工夫は、科学的、客観的視点により培われる。そして観察力、分析力など、研究者としての素養は、結局すぐれた臨床家に通じることになる。そこに気づきさえすれば、与えられた環境の魅力は数倍にもなるはずだ、と安田先生は若手にエールを送る。
ところでこのBest Doctorsというシステムは、米国ベストドクターズ社が独自の調査によって選出した信頼できる名医・専門医や医療機関を案内するサービスで、その日本版と言える。その方法については、以下のように書かれている。
医師同士による相互評価(ピアレビュー調査)により、名医・専門医を選出するというものである。この調査は、医師に「自己または家族の治療を、自分以外の誰に委ねるか」という観点から、他の医師についての評価を伺うことで進められている。最終的に一定以上の評価を得た医師を名医・専門医(Best Doctors in Japan)として選出される。定期的にこの調査を行うことで、名医・専門医のリストは更新され、調査ごとに最新の状態に保たれている。現在のBest Doctors in Japanは約6,100名である。
私自身に関していえば、外来患者ならいざ知らず入院患者を主治医として診なくなって久しいので、Best Doctorsとして登録されるのは気が引ける。どなたか推薦してくれたのか、ここ数年ノミネートされている。ただ本当のBest Doctorsとは、入院患者を直に診て、治療して培われるものだと思っている。
さて安田先生は次のように書いておられる。
国循でのレジデント時代のことである。そこでは豊富な臨床例とそれをもとにした研究、あるいは研究成果をすぐに臨床に応用できる環境で、科学者と臨床家のバランスの大切さを学んだ。ともすれば最近の若手は、研究者より専門医制度への志向が強く、症例数をこなすことに関心が偏りがちです。例えば、よく考えて行った30例と、何も考えない100例。どっちがためになる?とよくきくんですけどね。
名医、良医の条件として安田先生は躊躇なく「バランス」をあげた。「情と理のバランス」「心と頭のバランス」「臨床家と研究者としてのバランス」「社会人と医師としてのバランス」・・・。そして限界を知り、確率を見極め、己を過信しない謙虚さ。そこに冷徹なプロとして必要な準備が整う。
技術である以上、経験を積むことは不可欠だ。しかし起こりうるイベントを予測し、リスクを評価し、イメージトレーニングなど丹念な準備を積んで臨んだ経験の積み重ねと、それをしない経験の積み重ねは、単純に数で比較できない。予測や評価、それに基づく技術の工夫は、科学的、客観的視点により培われる。そして観察力、分析力など、研究者としての素養は、結局すぐれた臨床家に通じることになる。そこに気づきさえすれば、与えられた環境の魅力は数倍にもなるはずだ、と安田先生は若手にエールを送る。
