Blog前南風病院院長 福永秀敏先生の雑感

健診模様(43)果物アレルギー(2018/11/08) 

50代半ばの女性である。まず診察室に入られる前に問診票に目を通す。
   するとアレルギーの欄に「甲殻類、柑橘類」と達筆な漢字で書かれている。隣の松ちゃんに「甲殻類、柑橘類とすらすら書ける? 僕は書けないなあ」と振ってみた。パソコンを使うようになって、漢字で文字を書く機会が少なくなって、どんどん忘れてしまっている。「そうですね、私も自信ないかも」と言うことになった。
   診察室に入って来られて、簡単な内科診察をしながら、私の疑問をぶつけてみた。
   この女性も、どのような話をしても快く受け止めてくれそうに思えたからである。
   「すらすらと、この4文字を書ける人は少ないと思うのですが・・・尊敬しますね。それに柑橘類にアレルギーというのも珍しんじゃないですか」。
   「そうかもしれませんね。私はいつも書いてきましたので、慣れっこなんです。実は、子ども2人(4人のうち)、同じようなアレルギーがありますので」
   「でもどうしてわかったんですか。特に柑橘類は」と尋ねる。
   「私の場合は、小さいころにオレンジジュースを飲んだところ、ひどい嘔吐や下痢になったようで・・・不思議なもので、4人の子どものうち、二人は何ともないのですよ。悔しいことに夫など、『エビやカニをたくさん食べられて有難い』と言うのです」。
   それにしても甲殻類のアレルギーはよく聞くが、柑橘類でもアレルギーがあることにはびっくりした。
   これも、「こんな難しい漢字をすらすら書けるもんだ」という疑問に派生している。ネットで調べると、国民病となった花粉症の患者増で、果物アレルギーの患者も増えているという。幸いにも私は食物アレルギーは何もない。