平成から令和の時代に(8)(2019/05/24)
しばらくして皇后陛下が来られて、「鹿児島からですか」とやさしくお声をかけてくださったので、「第三内科の井形先生の門下です」と、ちょっとピント外れを承知でお答えした。「病気の患者さんの胸を押されて、呼吸を助けられておられるのですか」と言われたので、「今は性能のいい人工呼吸器がありますので、直接胸を押さなくてもすんでおります」などとお答えした。私の顕彰の理由など事前に読まれている感じだった。家内には「お忙しい方を陰で支えて行かれるのは大変なご苦労がおありでしょう」と、天皇陛下と同じようなねぎらいのお言葉を賜った。
両陛下とも、ゆっくりと丁寧なお言葉でお話しされるのでよく聞き取れる。そして部屋の中は物音一つもせず、実に静寂な空間である。東京のど真ん中にありながら、これだけの静寂さが保たれるのも不思議な気もする。
この間、白い制服の宮内庁の若い男性職員が、日本茶と和菓子を配られた。お茶はお湯に近いほど薄く、お菓子は白い紙の上に載せられており、色鮮やかで8の字をしたような物や木の葉を模したような形をしていた。片手の掌にお茶を持っているので、お箸ではつまみにくいので行儀が悪いと思ったが素手で取った。それでも気を付けないとお茶をこぼしそうになる。両陛下も同じようにお茶碗を持ってお話しされるが、さすがになれておられるのか、自然なお振る舞いである。
30分近く経って、事務総長がお礼を申し述べた。最後に天皇陛下から「日本国や国民のためにご貢献いただき、ありがたく思います。今後もお体を大切にして国民のために尽くされることを希望します」と言うようなお言葉を賜りご接見は終了した。一同で両陛下をお見送りして、来た道を帰ることになった。
途中、長和殿や豊明殿、一般参賀の場所などを説明してもらった。部屋や廊下の壁などに名だたる画家の絵も飾られていたようであるが、事前の「学習」がなかったのでそのまま素通りしてよく思い出せない。宮殿を出て、「松の塔」の前で記念の集合写真を撮り、マイクロバスに乗りこんだ。約一時間半の皇居滞在はつつがなく終わった。
宮殿の建物は簡素で清潔で、有名な産地の杉や松などを利用しており、日本古来の「わび・さび」の伝統を守っている感じを受けた。また両陛下は80歳近くになられておられるが、毎日このような執務は大変なことだろうと察せられた。特に天皇陛下はいくつかの病気も抱えておられるし、もう少しお役目を制限できないものかと思ってしまう。でも、今回のようなご接見は、お会いする側のわがままからいえば「是非とも」ということになる。
ご接見の翌朝、「お茶などお召し上がりになられますか」とは家内の言葉である。急にやさしい言葉遣いに変身していたが、翌々日からはもとの言葉に戻っていた。
後で考えてみれば、皇居に入るにあたっての注意事項は、携帯電話の電源を切ることと加治木まんじゅうのようなお土産を渡さないことの2点のみであった。健康のチェックや不審物の携帯などのボディーチェックもあるのかと思っていたが、「公務員の鑑?!」」という信頼の上に立ってのことだろうがちょっと拍子抜けした。
それでもこのような機会はめったにあるものではないので、得難い経験をさせてもらったことになる。
両陛下とも、ゆっくりと丁寧なお言葉でお話しされるのでよく聞き取れる。そして部屋の中は物音一つもせず、実に静寂な空間である。東京のど真ん中にありながら、これだけの静寂さが保たれるのも不思議な気もする。
この間、白い制服の宮内庁の若い男性職員が、日本茶と和菓子を配られた。お茶はお湯に近いほど薄く、お菓子は白い紙の上に載せられており、色鮮やかで8の字をしたような物や木の葉を模したような形をしていた。片手の掌にお茶を持っているので、お箸ではつまみにくいので行儀が悪いと思ったが素手で取った。それでも気を付けないとお茶をこぼしそうになる。両陛下も同じようにお茶碗を持ってお話しされるが、さすがになれておられるのか、自然なお振る舞いである。
30分近く経って、事務総長がお礼を申し述べた。最後に天皇陛下から「日本国や国民のためにご貢献いただき、ありがたく思います。今後もお体を大切にして国民のために尽くされることを希望します」と言うようなお言葉を賜りご接見は終了した。一同で両陛下をお見送りして、来た道を帰ることになった。
途中、長和殿や豊明殿、一般参賀の場所などを説明してもらった。部屋や廊下の壁などに名だたる画家の絵も飾られていたようであるが、事前の「学習」がなかったのでそのまま素通りしてよく思い出せない。宮殿を出て、「松の塔」の前で記念の集合写真を撮り、マイクロバスに乗りこんだ。約一時間半の皇居滞在はつつがなく終わった。
宮殿の建物は簡素で清潔で、有名な産地の杉や松などを利用しており、日本古来の「わび・さび」の伝統を守っている感じを受けた。また両陛下は80歳近くになられておられるが、毎日このような執務は大変なことだろうと察せられた。特に天皇陛下はいくつかの病気も抱えておられるし、もう少しお役目を制限できないものかと思ってしまう。でも、今回のようなご接見は、お会いする側のわがままからいえば「是非とも」ということになる。
ご接見の翌朝、「お茶などお召し上がりになられますか」とは家内の言葉である。急にやさしい言葉遣いに変身していたが、翌々日からはもとの言葉に戻っていた。
後で考えてみれば、皇居に入るにあたっての注意事項は、携帯電話の電源を切ることと加治木まんじゅうのようなお土産を渡さないことの2点のみであった。健康のチェックや不審物の携帯などのボディーチェックもあるのかと思っていたが、「公務員の鑑?!」」という信頼の上に立ってのことだろうがちょっと拍子抜けした。
それでもこのような機会はめったにあるものではないので、得難い経験をさせてもらったことになる。
